本田技研工業(ホンダ)は6月21日、中国に於ける四輪車生産販売合弁会社である広汽本田汽車(以下、広汽ホンダ)が、電気自動車(EV)の生産体制構築に向け、EV専用となる新工場の建設を開始したと発表した。投資額は34.9億元。2024年の稼働開始を目指す。
広東省広州市の広州経済技術開発区内に建設される新工場は、敷地面積40万㎡、生産能力は12万台/年を予定。太陽光発電を始めとした再生可能エネルギーの活用など、サステナブルな取り組みを積極的に進める他、先進的な生産技術を数多く導入することで、高効率、スマート、低炭素な工場を目指す。
ホンダでは、中国で2027年までにEV「e:N(イーエヌ)」シリーズ10車種の発売を予定。この新工場を、今後広汽ホンダが展開する幅広いEVラインアップを支える生産拠点とするだけでなく、同じく2024年の稼働開始を計画している東風本田汽車(以下、東風ホンダ)の新工場と共に、中国に於けるEV生産の基幹拠点と位置付けていると云う。
なお、広汽ホンダ・東風ホンダのEV新工場稼働開始により、ホンダの中国での四輪生産能力は、2024年には173万台/年にまで拡大する。
[中国での四輪車年間生産能力](万台)
■広汽ホンダ
・黄埔工場
No.1:(現在)24/(2024年)24
・増城工場
No.2:(現在)24/(2024年)24
No.3:(現在)24/(2024年)24
・広州開発区工場
No.4:(現在)5/(2024年)5
・EV新工場:(現在)─/(2024年)12
【小計】:(現在)77/(2024年)89
■東風ホンダ
・第一工場:(現在)24/(2024年)24
・第二工場:(現在)24/(2024年)24
・第三工場:(現在)24/(2024年)24
・EV新工場:(現在)─/(2024年)12
【小計】:(現在)72/(2024年)84
【中国合計】:(現在)149/(2024年)173
[広汽本田汽車の概要] (2022年6月現在)
– 設立:1998年7月
– 資本金:5億4100万USドル
– 出資比率:
・本田技研工業株式会社 40%
・本田技研工業(中国) 10%
・広州汽車集団 50%
– 所在地:広東省広州市
– 総経理:森山 克英
– 従業員数:約13,900名