GSユアサの産業用リチウムイオン(Li-ion)電池が、大島造船所が6月12日に運航を開始した国内初の完全バッテリー推進船「e-Oshima」の動力源として搭載された。
大島造船所が建造した「e-Oshima」は、国内最大級(※)の完全バッテリー推進船(全長35m、総トン数340t)。蓄電池のみを動力源とする「ゼロエミッション船」であることに加え、次世代IoT技術を採用した自動操船機能が実証的に導入されている。
なお、海洋の旅客船としての完全バッテリー推進船の営業は、同船が国内で初めての事例となると云う。
この船のバッテリー推進システムには、GSユアサ製の電池を多重保護する管理装置を搭載した約600kWhの大容量リチウムイオン電池が主電源装置として採用されている。
またこの電池は、航行用の動力源以外にも通信・航海・無線機器、照明、空調など航行中の全ての電源に電力を供給する他、船舶の省人化および安全性向上をもたらす自動運航技術の一翼をも担っている。
GSユアサは、今後も産業用リチウムイオン電池の新たな用途の開発に取り組んでいくとしている。
※最大50人乗りで、大型バス1台と乗用車4台を同時に積載可能。
[e-Oshima搭載のリチウムイオン電池システム仕様]
– 使用電池モジュール形式:LIM50EN-12(12セルモジュール)
– 電池数量(セル):3,360(14モジュール直列×10並列×2ユニット)
– 定格容量(kWh):590.5(2ユニット)
– 公称電圧(V):622
[問い合わせ先]
株式会社 GSユアサ
産業電池電源事業部 電源システム販売本部 関西第二営業部
電話:06-6344-1602