GSユアサは、インドネシアのPT GS Garuda Sakti(Garuda Sakti社)との間で、GSユアサ保有の登録商標「GS」に類似する「GS GARUDA SAKTI」の商標取消訴訟で勝訴した。
2003年、「GS GARUDA SAKTI」という商標がインドネシアで数多く登録され、自動車用やオートバイ用のバッテリーに使用されていた。
GSユアサは、当該商標がGSユアサの登録商標である「GS」に類似し、消費者に混乱を招く恐れがあるとして、ジャカルタ商業裁判所に提訴し、商標権取消を請求。インドネシア最高裁判所は昨年9月、「GS GARUDA SAKTI」商標は、GSユアサの登録商標「GS」と類似していることを認め、取消すべきとの判断を下した。
この決定を受けてインドネシア法務人権省知的財産局は「GS GARUDA SAKTI」の商標登録を正式に取消した。
「GS GARUDA SAKTI」の商標権取消を受けて、GSユアサは、Garuda Sakti 社代表者および関係者との交渉を開始。昨年7月、両社間で、以下の事項について合意に達した。
① Garuda Sakti社とその関係者は、将来同様の「GS」に類似するバッテリーを市場で販売しない。
②Garuda Sakti社とその関係者は、GSユアサの「GS」商標に類似する商標出願を取り下げ、再度の申請をしない。
GSユアサは、今後「GS GARUDA SAKTI」バッテリーが市場で新たに販売された場合、それらは、「GS」商標の権利を侵害する製品であること、また、商標権を侵害する製品を製造販売することは、商標法違反になるとして、注意を呼び掛けている。
また、日本やインドネシアを含め、世界中のいかなる偽造および類似の製品に対しても、知財活動の保護を求めるべく活動を行っていくとしている。
※タイトル画像:「GS GARUDA SAKTI」のバッテリー