GSユアサと本田技研工業(ホンダ)は4月28日、リチウムイオン電池(Li-ion電池)の共同研究開発と量産に向けた投資が、経済産業省の「蓄電池に係る供給確保計画」として認定されたことを発表した。事業総額は約4,341億円。事業には最大で約1,587億円が助成される。
Li-ion電池に係る共同研究契約を締結し、合弁会社「ブルーエナジー 」を設立するなど、連携を深めてきたGSユアサとホンダは、このブルーエナジーも含めた3社による共同研究開発を計画。高容量・高出力の蓄電池の研究開発および量産に向けた製造技術の開発を行う他、量産投資を実施するというこの計画が、この程、経産省の「蓄電池に係る供給確保計画」として認定された。
<認定された蓄電池に係る供給確保計画の概要>
– 事業者名:株式会社 GSユアサ、本田技研工業株式会社、株式会社ブルーエナジー
– 事業総額:約4,341億円
– 助成金額:約1,587億円(最大)
– 生産規模:20GWh(国内)
– 品目:車載用および定置用リチウムイオン電池。
– 計画する取組内容:
高容量・高出力の蓄電池の研究開発および量産に向けた製造技術開発を実施。また、量産投資を行い、2027年4月より生産ライン稼働(同年10月より本格量産開始)。2030年にかけて順次生産ラインを立上げ量産開始。
今後両社は、計画に従った取り組みにより、今後拡大が見込まれる国内でのバッテリー需要に対応すると共に、産業構造・社会構造をクリーンエネルギー中心へ転換するグリーントランスフォーメーション(GX)に貢献していくとしている。
[両社代表者のコメント]
・GSユアサ代表取締役・取締役社長の村尾修氏
「4月に発表したVision2035の中で、BEV(バッテリー式電気自動車)戦略はGSユアサの将来にとって非常に大きな役割を果たします。今回いただいた政府支援を最大限活用し、ホンダと共に車載用および定置用向け国内製造基盤を強化することで、社会のカーボンニュートラル実現に向けて尽力してまいります」。
・ホンダ取締役・代表執行役社長の三部敏宏氏
「ホンダはGSユアサと共に、カーボンニュートラル実現に向け、BEV普及に貢献すべく電池開発への取り組みを進めてきましたが、この度、政府からもプロジェクトへの支援を頂くこととなり、身の引き締まる思いです。このプロジェクトを責任を持って遂行することで、今後BEVを中心として拡大が見込まれる日本のバッテリー需要に幅広く応えていきたいと思います」。
[会社概要]
<GSユアサ>
– 社名:株式会社 GSユアサ
– 設立:2004年6月1日
– 本社所在地:京都府京都市南区吉祥院西ノ庄猪之馬場町1
– 資本金:100億円
– 事業内容:
自動車用・産業用各種電池、電源システム、受変電設備、その他電気機器の製造・販売。
<ホンダ>
– 社名:本田技研工業株式会社
– 設立:1948年9月24日
– 本社所在地:東京都港区南青山2-1-1
– 資本金:860億円
– 事業内容:
輸送用機器(二輪車、四輪車、汎用製品など)の製造、販売。
<ブルーエナジー>
– 社名:株式会社ブルーエナジー
– 設立:2009年4月1日
– 本社所在地:京都府福知山市長田野町1-37
– 資本金:75億円
– 出資比率:GSユアサ 51%/ホンダ 49%
– 事業内容:
リチウムイオン電池の研究開発および製造・販売。