米国のザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー(Goodyear Tire and Rubber/以下、グッドイヤー)は現地時間の2月22日、同国の「クーパー・タイヤ・アンド・ラバー(Cooper Tire & Rubber/以下、クーパー)」と、グッドイヤーが約25億ドルでクーパーを買収することについて合意したと発表した。
クーパーは、1914年に設立された北米で5番目に大きなタイヤメーカー。世界に自社および合弁10工場を有し、15か国で約10,000人の従業員を雇用している。
合意に際して、グッドイヤー最高経営責任者兼社長のリチャード=J・クレーマー氏は、以下のように話している。
「今日は、私たちにとって記念すべき変革の日になります。グッドイヤーの高い技術力と業界をリードする販売力に、クーパーの商品ポートフォリオと高い生産能力を加えることにより、コスト効率の改善と幅広い小売ネットワークへの商品提供の機会が見込めます。これにより、株主の皆様にはより多くの利益を還元でき、同時に、顧客の皆様および消費者の皆様にはより良いサービスを提供できると確信しています。私たちはクーパー社の皆さんに多大な敬意を払うとともに、誠実さ、品質、敏捷性、チームワークへのコミットメントを共有しています。クーパー社をグッドイヤー・ファミリーの一員に迎え入れることを楽しみにしています」。
また、クーパーのプレジデント&CEOのブラッド=ヒューズ氏は、以下のように話している。
「クーパーはダイナミックな消費者主導の組織に変貌し、従来のチャネルと新しいチャネルのバランスをとり、グローバルな生産施設を最新化してそれを効果的に活用しながら、商品の需要を増やしてきています。私は、私たちのチームが過去107年間に達成したことを非常に誇りに思っており、従業員の貢献とコミットメントに感謝しています。今回の合意は、私たちのポジショニングを強化するクーパーの新しい時代の幕開けと考えています。また、株主の皆様にとっても価値を最大化する魅力的な機会であるとともに、両社が一緒になった後のシナジーに参画できる機会でもあると信じています。クーパーとグッドイヤーの有望な人材を融合させ、世界のタイヤ業界で勝ち抜く競争力を持った、より大きな、より強力な組織の一員になれることを楽しみにしています」。
グッドイヤーは、この買収により、2つのブランドの商品ポートフォリオを組み合わせ、ラインナップを拡充。北米において、収益性の高い小型トラックとSUV商品セグメントを組み合わせ、卸チャネルと小売チャネルでの存在感を高め、リーディング・メーカーとしての位置づけをより強固にするとしている。
■Cooper Tire & Rubber:http://coopertire.com/