独シェフラーのオートモーティブ・アフターマーケット事業部は、INAブランド製品のラインナップ拡充を続けており、今回3月4日、新たに主要なOEM基準をクリアした電動式補助ウォーターポンプをラインナップに加えた。
電動式補助ウォーターポンプは、様々な有名メーカーの自動車5,000万台以上に幅広く対応可能で、エンジン車、ハイブリッド車、電気自動車メーカーにとっては大きなメリットとなる。
効率的かつ信頼性の高い冷却システムは、最適な動作温度を保って重要部品の熱負荷を低減するための鍵となる。そうしたなかサーマルマネジメントシステムは、自動車の電動化が進むにつれ、その重要性が高まってきている。
これは、自動車の冷却システムに対する要求増加や、冷却システムの複雑化が背景にあるからだ。そうした理由により、補助ウォーターポンプは、エンジン停止後(アフターラン)冷却、燃料冷却やターボチャージャーの冷却に重要な役割を果す。加えて、補助ウォーターポンプは、ハイブリッド車や電気自動車の高電圧バッテリーやインバーターを冷却するのにも不可欠な装備だ。
電動式補助ウォーターポンプのラインナップ強化についてシェフラーのオートモーティブ・アフターマーケット事業部でプロダクトマネジメント・パワートレインシステム担当責任者を務めるマイク・エバース氏は、「シェフラーは未来に向けてサーマルマネジメントソリューションに注力し続けており、補助ウォーターポンププログラムの開始は、当社にとって重要な節目となります。
今回新たに高品質の補助ウォーターポンプを製品ラインナップに加え、多数の車両向けに専門的な修理ソリューションを提供していきます。これにより、最大限の機能性と信頼性を確保できます。
そこでシェフラーは、まず、INAブランドから11種類の補助ウォーターポンプを発売します。これらの補助ウォーターポンプは、トヨタやフォルクスワーゲンといった有名メーカーの量産車向けに開発されたものです。そして、2024年から今後数年かけて、引き続き製品ラインナップを拡充していきます。
最初に展開する製品ラインナップでの注目点は、トヨタ、ボルボ、レクサス向けのポンプです。このポンプは、ハイブリッドインバーター冷却に使用されます(品番539 0006 10)。他には、フォルクスワーゲングループ向けのポンプもあり、冷却水回路の追加的冷却のほか、エンジン停止後のアフターラン冷却としても重要な役割を果たすものとなります(品番539 0010 10、539 0014 10)」と説明した。