実証テストを行った結果は、走行テストを繰り返すことで継続的に評価・検証され、フォルクスワーゲングループの自動運転研究に係るビッグデータとして、未来の顧客サービスやパーソナルモビリティの開発研究に資される。
都市下のテスト走行は自動運転の進化を促す
同実証の開始にあたり、フォルクスワーゲンAGでの研究開発を主導するアクセル・ハインリッヒ氏は「今回のテストは、技術的な可能性を追求することに加えて、未来の都市インフラ整備をどのようにしていくかにも重点を置いて取り組んでいます。
将来の自動運転をより安全で快適なものにするためには、車両がインテリジェントな存在になるだけでなく、信号機や交通管制システムもインテリジェントな存在になるべきです。
または車両同士でも相互通信を行うこで、貴重な走行データを互いの知見を共有していくデジタルエコシステムも整備する必要があります」と話している。
そもそもこうした取り組みは、フォルクスワーゲンの努力だけで完成に至ることはない。そこでハンブルク市もこの実証テストを受け付ける行政機関として、未来に向けたインフラ環境に最適化していくべく信号機を筆頭に通信機能の改善・実装を行う。
ちなみに同社とハンブルグ市は、さらに高度な自動運転環境を構築していくべく、当地のテスト区間を9kmにまで延伸中で、最終的な自動走行の環境< https://tavf.hamburg/en/ >を、来る2020年中に完成させるべく努力を重ねている。
ハンザ同盟を背景とした戦略的プロジェクト