もちろん今回のハンブルクの走行実験では、安全上の観点から特別なトレーニングを受けた専任のテストドライバーが常に運転席に座り、あらゆる運転機能を常に監視しつつ、緊急時には、いつでも自動走行に介入できるようにしている。
都市のリアルな走行環境下で実証テストを開始
併せて同社は、今実証テストのためI2V(Infrastructure to Vehicle)技術を用いてインフラ環境から対象車両へ。また反対にV2I(Vehicle to Infrastructure)を用いて車両からインフラ環境への情報通信を活用出来るよう、車両の通信機能を整備した。
このI2V並びにV2Iというのは、車内外のセンサーが収集した情報に、あらかじめクラウド上に設けられたAIや地図情報を組み合わせることで、周囲の状況を車両自身が把握するだけでなく、進行方向先の前方状況がどうなっているかをあらかじめ予測するもの。
例えば建物の裏側や、先が見えないブラインドカーブの状況をあらかじめ映し出したりすることが出来る技術だ。
ケースによっては車両乗員に対して、こうした情報を単なる数値として差し示すだけでなく、人間が理解し易いアバターなどを介して、より直感的に情報を提供するためのヒューマンインターフェースを用意することもある。
なお今回は、ハンブルグ市が同実証環境の整備に率先的に協力。あらかじめ最新の通信環境が組み込まれた走行区間が整備された。これにより公道上で新たな運転支援システムを検証していく先進的な環境が実現した。