BASF SE(本社:独ラインラント=プファルツ州ルートヴィッヒスハーフェン、取締役会会長兼CEO:マーティン・ブルーダーミュラー)とロシアの非鉄金属生産企業「Nornickel(ノリリスク・ニッケル)」は欧州時間の10月22日、世界のEVニーズ拡大に応えるべく戦略的な協力関係を構築した。(坂上 賢治)
具体的にはBASFは、欧州自動車市場向けの電池材料の生産拠点としてフィンランドのハルヤヴァルタの地を選択した。
この欧州向け電池材料生産の初拠点となる同工場は、ノリリスク・ニッケル社所有のニッケル・コバルト精錬所に隣接した場所に建設される。
ちなみにこのノリリスク・ニッケル社は、ニッケル・パラジウムの生産規模で世界最大手の企業だ。主にロシア北部のノリリスク-タルナフ地域で採掘・製錬を行っているが、ここフィンランド・ハルヤヴァルタにも、欧州向け材料生産の軸足を持っている。
実は今回のBASFによる投資は、昨年BASFが4億ユーロの投資を宣言した多段階投資計画の一環となっているもので、 2018年にハルヤヴァルタで開始した電池材料の初期生産をさらに加速させるためのものだ。