古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区丸の内2丁目2番3号、代表取締役社長:小林敬一)は、世界で初めて13.56MHzで4.7kWの電力を95㎜の距離でワイヤレス電力伝送する事に成功した。
これまでに13.56MHzで2.5kWを超える電力電送に例はなく、カプラと呼ばれる電力の送受電部の構造を見直すことで、より高い効率で大電力を送ることに成功した。
このワイヤレス電力伝送では「電界共振結合方式」を用いる。この方式は、電力伝送の効率が良く、位置ズレへの強さを持ち合わせており、電気自動車の充電などでの実用化が期待されている。
同社でも、軽量かつ金属異物を加熱しないという電界方式の特徴に着目して、次世代の電動小型モビリティやロボット、無人搬送車などへのワイヤレス給電の適用を目指している。
5G、IoTの普及により、様々な機器にワイヤレス機能が搭載されるようになるだろう。電気自動車はもちろん、家電や機器間でのワイヤレス給電が普及し、バッテリーレスの実現。そして通信と給電といった意味でのフルワイヤレスが実現する未来もそう遠くないのかもしれない。