フリービットは12月11日、アルプスアルパインの車産業のコンポーネントをセット化するノウハウに、フリービットが得意とする、インターネットインフラ等による企業、サービスなどのデジタルトランスフォーメーションを可能とする「DX for 5G era」を組み合わせた、CaaS(Car as a Service)領域においてのアルプスアルパインとの連携を強化することを発表した。
今回、フリービットの車や家などの鍵をブロックチェーン技術による改ざんリスクに対応したデジタルキー「The Key」のコアAPIが、アルプスアルパインが2021年度中の販売開始を目指す、車両の予約申請や整備記録、鍵の受け渡しなど、社有車管理に伴う各種作業全てをシステム上での一元管理を可能とし業務効率の向上を実現する、社有車管理・デジタルキーシステムに採用された。
また、アルプスアルパイン初の産業特化型サブスクリプション型ナビゲーションアプリALPINE SmartXとフリービットの「DX for 5G era」サービス連携を開始したほか、ALPINE SmartX向けに、フリービットが「pre 5G」技術として仮想的に先行導入しているネットワークスライシングとSDN(Software Defined Network)を活用したSIMカードの提供を開始した。
「The Key」は、家や車、ホテル、金庫のように高度なセキュリティ対策が求められる“鍵”を、ブロックチェーンを活用したデジタルキーとして生成・管理する仕組みで、スマートフォンのようなモバイル端末を“鍵”として利用することを実現したもの。
さらに、高いセキュリティ性の担保や物理的な“鍵”を不要としたことに止まらず、ブロックチェーンの利用により、“鍵”の管理やその受け渡しといった権利情報に必要なメンテナンスやそのためのコストを最小限に抑制することも具現化している。
「The Key」のコアAPIが、ブロックチェーンを活用した鍵配信技術として、アルプスアルパインのデジタルキーシステムに採用されたことで、デジタルキーシステムにおいて課題視されてきた不正アクセスおよび情報改ざんのリスクを排除することができ、同システムを利用する企業及びエンドユーザーが安心して利用することが可能になる。
また、フリービットの「DX for 5G era」サービスとアルプスアルパインの産業特化型サブスクリプション型ナビゲーションアプリALPINE SmartXとの連携では、同アプリを活用したサービス全体もサポートする。
「DX for 5G era」サービスでは、サブスクリプションサポートサービスによる顧客登録、課金システムの他、実際の工場やロジスティック拠点での出荷前のリワーク作業なしでファームウエアからミドルウエアの構築、アプリなどを自由にカスタマイズしハードウェアを製造することができる仮想工場システム「TONEファクトリー」技術を応用したハードウェア管理システムに加え、トーンモバイルのユーザープラットフォームをオープン化し、開発やテストが可能な「TONEプラットフォーム」を利用したデータ分析システムを提供する。
また、ALPINE SmartX向けに提供を開始したSIMカードでは、フリービットの「pre 5G」技術として仮想的に先行導入しているネットワークスライシングとSDN(Software Defined Network)により、同アプリ専用の帯域を優先制御するなど、利用される法人顧客ごとのニーズに合わせたスピーディーな地図情報の送信や道路情報のアップデートに加え、その顧客の様々なシステムとの連携といったことも可能なものとしている。