コーンズテクノロジーは2月17日、FLIR Systems社がZoox社に遠赤外線カメラを提供することを発表した。同社は、FLIR Systems社の国内代理店。
加えて、Zoox社は、ドライバーではなく乗客のために作られた電動自動運転車の外観を初公開した。
Zoox社のロボタクシー車両は、車両の双方向にFLIR社製遠赤外線カメラを搭載しているため、視認性が向上し、車両周辺の市街地での昼夜の運転状況で、歩行者、自転車、動物をより確実に識別および分類することができる。
熱画像は自動運転における最新のセンシング撮像方法。照明を必要としないため、明るい太陽のまぶしさ、ヘッドライトのまぶしさ、完全な暗闇の環境下でも同様に機能し、霧、煙、雨、雪などの悪天候での認識を高める。
つまり、先進運転支援システム(ADAS)車両は、熱画像を使用することで、これらの変化する状況をすばやく認識して適応でき、その結果、自動緊急ブレーキ(AEB)を含むすべてのレベルの自動運転で安全性が向上する。特に混雑した都市環境での発見が困難な歩行者や自転車利用者にとって、怪我や潜在的な死亡事故を回避するのに役立つ。
熱画像と自動車の革新の歴史
FLIR社は15年前に自動車用途での熱画像の利用を開始。2020年には、Boson遠赤外線カメラモジュールが、長年のパートナーであるVeoneer社を通じて、大手自動車メーカーのレベル4自動運転車(AV)のセンサー構成の一部への採用を発表している。そして今回、Zoox社の自動運転車への導入により、そのテクノロジーはより安全なモビリティの重要なコンポーネントとして広く受け入れられていることを実感しているという。
最近、FLIR社はVSI Labs社と協力して、訓練されたニューラルネットワークを介して熱画像データ、レーダー、可視カメラデータを融合することで、AEBシステムの歩行者検出をどのように改善できるかを調査するための実証車両開発およびテストプログラムを実行している。このテストでは現在のセンサー構成に熱画像を追加することにより、夜間および視界不良のシナリオで大幅な改善が見られた。
■FLIR Systems社
https://www.flir.jp/
■コーンズテクノロジー
https://www.cornestech.co.jp/