一次・二次電池や蓄電デバイス等を製造販売するFDK(本社:東京都港区)は、SMD(Surface Mount Device、表面実装部品)に対応する小型全固体電池「SoLiCell」の年内の量産開始を決定した。
FDKのSMD対応小型全固体電池は、従来の電池に使用している電解液を固体に置き換えた安全な二次電池で、IoT機器やウェアラブル機器、RTC(Real Time Clock:リアルタイムクロック)、SRAM/MCUなどの半導体関連製品や、これまでの電解液を使用した電池では適用困難な過酷な環境下(高温、真空など)など、高耐久性が求められるアプリケーションに使用できると云う。
FDKは2018年12月、小型で高電圧、高エネルギー密度に加えて、高い安全性や環境適合性などの特長を有する電池としてSMD対応小型全固体電池(4.0×2.0x2.0mm)を開発。
2019年5月には、従来の内部構成と形成プロセスを改良し、従来比2.5倍の体積エネルギー密度(65Wh/L)の高容量化を実現し、サンプルを出荷。それを通じて、各市場の顧客からアプリケーション毎の要望や評価を得つつ、量産製品仕様の検討を進めてきた。
そして今回FDKは、量産開始第一弾として世界最高水準(*1)となるSMD対応小型全固体電池の量産仕様(4.5×3.2×1.6mm, 3V, 0.5mAh)を決定するとともに、2020年度第3四半期中の量産開始に向け、湖西工場において量産体制を整備。「SoLiCell」の生産を2020年度中に月30万個規模とし、2022年度には月200万個を目指すとしている。
*1:発表日現在(FDK調べ)
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