自動車部品メーカーの仏・フォルシア(Faurecia)は6月10日、ディスプレイ技術を強化し、「コックピット・オブ・ザ・フューチャー」の没入感を高めることを目的に、最新のバックライト技術を手がけるスコットランドの「デザインLED(designLED)社」を買収したと発表した。
デザインLED社では、豊富な知的財産に加えて、高度なモデリング機能とシミュレーション機能を基盤とした製品を提供。同社の省エネバックライト技術は、複雑なディスプレイやインテリアなど、ほぼあらゆる自動車の表面素材に適用できると云う。
フォルシアは、昨年7月に買収した画像のユーザー体験や画像処理に強みを持つ「イリステック・ソフトウェア(IRYStec Software)社」と、このデザインLED社の技術力との融合により、フォルシアクラリオン・エレクトロニクスにおける、様々なコックピットで容易に統合可能な次世代ディスプレイ開発に向け、さらに高い設計自由度を獲得。安全性、パーソナル化、利便性を高める最先端の新たなバックライトの開発を可能としたとしている。
デザインLEDの買収に際して、フォルシアのディスプレイ・グローバル・プロダクトライン ダイレクターのエドゥアルド・ダ・シルバ氏は、以下のように話している。
「designLEDの先進技術と高度な人材によって、当社のディスプレイ技術エコシステムが拡充されます。モビリティにおいて、没入感の重要度が急速に高まっており、designLEDの買収を通じて、コックピットのユーザー体験におけるフォルシア独自の地位を強化することをめざしています」。
■designLED:https://designled.com/