フタバ産業は11月2日、新開発の排気系部品や車体・外装部品(クラムシェルマフラー、排ガス後処理装置、エンジンアンダーカバー等)が、トヨタ自動車の新型「ランドクルーザー(8月発売)」に採用されたと発表した。
[新開発製品の概要]
<排気管>
軽量化のための車体フレーム構造変更に伴う省スペース化に応えつつ、高性能化を実現した4分割構造のクラムシェルマフラー。
車両スペースに効率よく搭載できる他、消音容量を確保することで、ランドクルーザーの高出力エンジンの静音化に貢献。また、マフラーの合わせ部分の溶接構造の工夫により使用材料を低減。軽量化・低コスト化にも貢献している。
<ディーゼルエンジン用排ガス後処理装置(DPF、SCR)>
新たな排ガス浄化性能として、「ロストワックス製法(※)」による一体化構造を採用。省スペース化により、V型エンジンのバンク内への搭載を可能とし、触媒の早期活性化を実現した。また、同製法による整流板の一体構造化により排ガスの流れの最適化に貢献する他、断熱材付きインシュレーターをフローティング構造とし伝熱を防ぐことで触媒保温性能を向上。
「高出力」と「優れた燃費性能」を両立させた新規ディーゼルエンジン開発に貢献した。
※ロストワックス製法:ロウを利用した鋳造方法の一種。
<エンジンアンダーカバー>
素材に繊維強化プラスチック(※)材を使用して、軽量化と高強度を両立。エンジン保護の他、採用したダクト機構により、走行風を利用してデファレンシャルギアを冷却する。
また、高機能中綿素材の吸音材により、エンジン音や駆動音といった車外騒音の放出を防止。さらに、凹凸を減らして下面をフラット化+側壁の追加で、フロア下の空気整流性向上に貢献。世界中の過酷な環境下に対応することで、ランドクルーザーの「信頼性・耐久性・悪路走破性」の進化に貢献している。
※繊維強化プラスチック:プラスチックにガラスなどの繊維を混合させ、強度を高めた複合材料。
<その他>
ボデー部品等で、持続可能な社会の実現を目指した製品が採用。
フタバ産業は、これからも環境・社会課題の解決を目指し、培ってきた「技術開発力」と「モノづくり力」を活かして、「安全・環境技術」を提案し、モビリティをコアに社会へ貢献していくとしている。