これらの新戦略の実施により、効率的で集中的な成果を生み出すとした。なお既に進行中の主な削減、見直しに係る実施内容は以下の通り。
小型自動変速機を製造しているフランスのボルドーにあるフォード・アキテーヌ工場(Ford Aquitaine Industries)の生産は、2019年8月に終了する予定。
コンパクトMPVセグメントがヨーロッパで縮小するにつれて、ドイツのザールルイ(Saarlouis)にあるボディ及び組立工場でのC-MAXおよびGrand C-MAXの生産を終了するために、フォードとその工場協議会の間で正式な議論を開始する。
ロシアでは合弁会社フォード・ソラーズ(Ford Sollers)の戦略的見直しを行っている。当地でフォードのパートナーであるソラーズPJSCは、フォード・ソラーズのいくつかの重要な事業再編の選択肢を検討中。これは第2四半期の決定が見込まれている。
英国では本社と、フォード・クレジット・ヨーロッパ(Ford Credit Europe)の本社をサウスイーストエセックスのフォード・ダントン(Ford Dunton)テクニカルセンターに統合して、現行事業との最適性を高め、顧客中心のテクニカルハブ構築を計画している。同実施は組合の協議と地方行政の承認の対象となる。
結果、欧州傘下で欧州フォードはドイツや英国、スペインを中心に約5万3000人の従業員を雇用し、合弁事業及び非連結事業を含めると約6万8000人を雇用しているのだが、対象地域の欧州で数千人の人員を削減する可能性を示唆している。
先のスティーブン・アームストロング(Steven Armstrong)氏は「すべての利害関係者と共同で取り組むことで、私たちの新しい戦略はヨーロッパで製造される乗用車事業に於いて焦点を絞ったラインナップ体制を可能にします。そのためにはあらゆる選択肢を視野に入れています。
当社と労働組合などの協業パートナー間で適切な協議が終わった今後数ヶ月後の段階で、我々は具体的な戦略内容の詳細を公式に発表する予定を立てています」と結んだ。
ちなみにフォードグループは世界中で約20万人を従業員雇用。対して1903年に同社は最初のフォード車をヨーロッパに出荷。ヨーロッパでの最初の生産は1911年に開始された。以来、欧州フォードは述べ50の個別市場で自社ブランドの車両を製造・販売し、関連サービス提供している。( MOTOR CARSから転載 )