ENEOSホールディングスとENEOS(以下、合せて「エネオス」)は6月3日、研究開発の主要拠点である中央技術研究所(神奈川県横浜市)内に、最先端のデジタル技術を活用した研究・開発を行う中核拠点として、新たな研究棟を建設すると発表した。
新研究棟では、「水素」、「合成燃料」、「バイオ燃料」といった次世代エネルギーや、「プラントの自動化」、「エネルギーマネジメント(※1)」、「マテリアルズ・インフォマティクス(※2)」などの研究を実施。
敷地内に分散していた実験室や執務室などの研究機能を新研究棟に集約すると共に、研究者間の活発なコミュニケーションを支援する環境を整備することで、研究者同士の知識とアイデアを共有してイノベーションを加速させると共に、創造的な研究活動を推進。さらに、他企業や研究機関との連携を強化するための特別なスペースを設け、オープンイノベーションの促進も図り、新たな価値を創造していくと云う。
<新研究棟概要>
– 建設地:神奈川県横浜市中区千鳥町8番地(中央技術研究所 敷地内)
– 建屋延床面積:約2万平米、4階建て
– 竣工:2026年度(予定)
グループを通じて、エネルギー・素材の安定供給という「今日のあたり前」を支えると共に、脱炭素・循環型社会という「明日のあたり前」の実現を目指し、エネルギートランジションへの挑戦を続けているエネオスは、この新研究棟を通じて、カーボンニュートラル社会の実現に向けた研究開発を強化させると共に、着実に進めていくとしている。
※1:発電設備や蓄電池などの運用を制御し、電力の需給バランスを最適化するための技術。余剰時に蓄えた電力を不足時に放電するなど、天候による出力変動の激しい太陽光や風力等の再生可能エネルギーの効率的な利用に寄与(エネオスの取り組み:エネルギーマネジメント )。
※2:膨大な材料データをAIで解析し、新たな材料を設計する手法。従来、実験を基に「研究者の経験と勘」で進めてきた素材開発を圧倒的に加速することが期待される(エネオスの取り組み:マテリアルズ・インフォマティクス )。