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2020年11月24日【CASE】

EB、自動車業界初のソフトウェアプラットフォームを発売

NEXT MOBILITY編集部

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ドイツのエレクトロビット(EB)は11月24日(ドイツ・エアランゲン現地時間)、HPC(高性能コンピューティング)を基盤とする次世代カーエレクトロニクスアーキテクチャの開発をさらに加速する、業界初のソフトウェアプラットフォーム、EB xelor(ゼラー)を発表した。EB xelorは、コネクテッドカーやインテリジェントカーに向けて、セキュアで安定性が高く、容易にアップグレード可能なソフトウェア基盤。自動車メーカーや部品メーカーは、EB xelorを活用することで、車両インフラストラクチャの開発よりも、車両を差別化する特性や機能の開発に注力、イノベーションや収益性に集中することができるとしている。

 

 

EB xelorは、エレクトロビットの量産実績のあるソフトウェアとオープンソースあるいはサードパーティによるソフトウェア、そしてHPC環境に不可欠ではあっても、車両を差別化できないツールやサービスを統合する。EB xelorを活用すると、自動車メーカーや部品メーカーは、これらの確保や統合に要する時間やリソース、メンバー数を削減できる。HPCアーキテクチャ向けのソフトウェア開発プロジェクトにおける自動車メーカーとの経験値から、少なくとも30%のエンジニアリングコストを削減することができるという。

 

 

EB xelorは、Linuxに準拠した高性能の機能安全ソフトウェアスタックとClassic AUTOSARに準拠したリアルタイムでセーフティソフトウェアスタックであるハイパーバイザーのEB tresos、HPCアップデートとプラットフォームのヘルス管理機能ソフトウェアを統合したもの。ビルドの自動化と統合の促進を行うツールやサービスも含まれている。EB xelorプラットフォームは、NXPやRenesasの有数のSoC(システムオンチップ)デバイスを使い、HPC環境向けに最適化されている。自動車メーカーは、自社の車両特有のソフトウェアをこれらのスタックに追加できる。

 

 

 

 

エレクトロビットのCTO(最高技術責任者)であるMaria Anhalt氏は以下のように述べている。

 

 

「自動車業界は大きなパラダイムシフトを迎えています。自動車メーカー各社は、ますます複雑化するカーエレクトロニクスのエンジニアリングシステムにいかに対応するべきかという課題に取り組んでいます。メーカー各社は、自社の車両アーキテクチャを効果的に『刷新』して、リソースや予算を最適に配分しながら非分化ソフトウェアの調達と統合に全力を尽くす必要に迫られています。エレクトロビットは、自動車メーカーの課題を解決するため、数十年に渡る専門知識をEB xelorに集結させました。メーカーは、量産実績があり、事前に統合されたソフトウェアを活用することで、開発プロセスを即座に開始させることができます。」

 

 

EB xelorは新製品ではあるが、現在路上を走っている車両に使用されているソフトウェア技術が基盤となっている。

 

 

その点については、調査会社ストラテジー・アナリティクス(Strategy Analytics)の Global Automotive Practice副社長Ian Riches氏も「エレクトロビットは、この度EB xelorという、プラットフォームを構成する複雑な要素を全て統合したソフトウェアを市場に初めて導入しました」と語った。また「自動車メーカーや部品メーカー 各社が実現しようとしていたことを、エレクトロビットは実装済かつ量産実績のあるソフトウェアとして提供しています。EB xelorのようなプラットフォームを採用すると、メーカーは開発工程におけるリソースを削減して、量産化を加速させることができるでしょう。」とコメントしている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。