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2020年5月18日【トピックス】

デンソー取会、株式報酬導入を決議。現金合わせ最大12億へ

NEXT MOBILITY編集部

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デンソー・HP

 

 

デンソーは、5月18日開催の取締役会で、役員報酬制度の見直しを行い、取締役の報酬額の改定とともに、新たに譲渡制限付株式報酬制度を導入することを決議した。なお、同制度に関する議案は、6月19日開催予定の第97期定時株主総会に付議される。

デンソー・ロゴ
1. 取締役の報酬額の改定

 

デンソーの取締役の報酬額は、基本報酬については2007年6月26日開催の第84回定時株主総会で、月額8,000万円以内と承認され、また、賞与については毎年の定時株主総会で支払総額の承認を得るものとされてきた。

 

今回の定時株主総会では、取締役の報酬額の限度額を月額から年額に改定するとともに、その報酬額を年額10億円以内(うち社外取締役は年額1.5億円以内/但し、使用人兼務取締役の使用人としての職務に対する報酬は除く)と改定することについて、承認を求める。

 

また、現在の取締役8名(うち社外取締役3名)の選任議案についても別途付議する。

 

 

2. 譲渡制限付株式報酬制度の導入

 

(1) 制度の導入目的

 

取締役(非業務執行取締役及び社外取締役を除く/以下、対象取締役)に、株主との一層の価値共有を進め、また中長期の企業価値向上に向けたインセンティブを強化することを目的として、導入する。

 

(2)制度の導入条件

 

この制度では、対象取締役に対して譲渡制限付株式の付与のために金銭債権を報酬として支給うため、定時株主総会において承認が得られることを条件とする。この議案が承認された場合、取締役に対する報酬(使用人兼取締役の使用人としての職務に対する報酬は除く)の構成は、以下のようになる。

 

<報酬構成、報酬額>
・基本報酬+賞与、年額10億円以内(うち社外取締役は1.5億円以内)

・株式報酬、年額2億円以内

・合計、年額12億円以内(うち社外取締役は1.5億円以内)

 

なお、取締役に対する報酬については、上記報酬の範囲内で、独立社外取締役が議長を務め、かつ独立社外取締役が過半数を占める「役員指名報酬諮問会議」において審議の上、取締役会で決定する。

 

(3)制度の概要

 

制度の主な内容は、以下の通りとなる。なお、当該報酬制度及び譲渡制限付株式割当契約に関するその他の事項については、取締役会で定める。

 

– 対象者:デンソーの取締役(非業務執行取締役及び社外取締役除く)。

 

– 株式報酬総額:年額2億円以内。

 

– 各取締役に対する株式報酬額:会社業績や職責、成果等を踏まえて毎年設定。

 

– 割り当てる株式の種類及び割当の方法:普通株式(割当契約において譲渡制限を付したもの)を発行または処分。

 

– 割り当てる株式の総数:対象取締役に対して合計で年10万株以内。

 

– 払込金額:各取締役会決議日の前営業日における東京証券取引所の普通株式・終値を基礎として、株式を引き受ける対象取締役に有利とならない金額で取締役会が決定。

 

– 譲渡制限期間:割当契約により割当を受けた日より3年から30年の間で取締役会が予め定める期間、割当契約により割当を受けた普通株式について、譲渡、担保権の設定その他の処分をしてはならない。

 

– 譲渡制限の解除条件①:譲渡制限期間の満了をもって制限を解除。ただし、任期満了、死亡、その他正当な理由により退任した場合、譲渡制限を解除。

 

– 譲渡制限の解除条件②:譲渡制限期間中に、デンソーが消滅会社となる合併契約、デンソーが完全子会社となる株式交換契約又は株式移転計画その他の組織再編等に関する事項が株主総会(ただし、当該組織再編等に関して株主総会による承認を要さない場合においては、取締役会)で承認された場合、取締役会の決議により、譲渡制限期間の開始日から当該組織再編等の承認日までの期間を踏まえて合理的に定める数の割当株式について、当該組織再編等の効力発生日に先立ち、譲渡制限を解除。

 

– デンソーによる無償取得:譲渡制限期間中に、法令違反その他取締役会が定める事由に該当する場合、割当株式をすべてデンソーが無償取得することができる。

 

 

なお、デンソーは、定時株主総会で、取締役の報酬額の改定及び譲渡制限付株式報酬に関する議案が原案どおり承認可決されることを条件に、取締役を除く副社長及び経営役員にも、上記と同様の譲渡制限付株式報酬制度を適用するとしている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。