デンソーは、将来の車両コックピットの実現に向け、車載向けの有機ELディスプレイの開発を加速するため、印刷方式有機ELディスプレイを開発するジェイオーレッド(JOLED)への出資を行った。出資額は300億円。
デンソーは、自動車用メーターやカーナビゲーションシステム、ヘッドアップディスプレイなど、様々なHMI(Human Machine Interface)製品を開発。現在、これらのHMI製品には、主にTFT液晶ディスプレイが用いられている。
しかし近年、自動車の安全性や利便性の向上に伴い、車両からの情報は増加。HMI製品には、これまで以上に美しく、大きく、分かりやすく情報を表示することが求められている。
有機ELディスプレイは、従来のTFT液晶ディスプレイに比べ、高画質で発色が良く、また薄型、軽量で曲面化が容易なため、その採用によりHMI製品の視認性や意匠性、搭載性は、飛躍的に向上すると云う。
ジェイオーレッドは、世界初となる印刷方式による有機ELディスプレイの製品化を実現。
印刷方式による製造は、他の生産方式に比べて生産工程がシンプルなため、多様な画面サイズのディスプレイの量産を可能にするとのことだ。
デンソーは、今回の出資により、同社がHMI製品の開発で培った技術やノウハウと、ジェイオーレッドの持つ印刷方式による生産技術を融合し、メーターやセンターディスプレイなど多様な有機ELディスプレイの開発、量産化を加速。より魅力的で、利便性の高いコックピットの早期実現を目指すとしている。
[ジェイオーレッドの概要](7月1日現在)
社名:株式会社JOLED(ジェイオーレッド)
会社設立:2015年1月
所在地:東京都千代田区神田錦町3-23 メットライフ神田錦町ビル10階
資本金:609億1,250万円
社長:石橋 義
従業員数:437名
事業内容:
有機ELディスプレイパネルならびにその部品、材料、製造装置および関連製品の研究、開発、製造および販売