デンソーは、車載向け組み込みソフトウエアを開発するドイツ・ミュンヘン市の「PiNTeam社(PiNTeam Holding:ピンチーム・ホールディング)」に出資した。出資比率は49%。
近年、高度運転支援や電動化など、自動車の高性能化・高機能化に伴い、車に搭載されるECU(Electronic Control Unit)数は増加の一途を辿っており、高級車セグメントには、1台あたり80個を超えるECUが搭載されるまでになっている。
このため、車載電子システムの制御では、多様で膨大なデータ処理能力が求められ、高い信頼性を持ったベーシックソフトウエアが必要となる。
デンソーは、今回のPiNTeam社への出資を通じ、これまで培ってきた車載電子システム制御の基盤技術、および量産に求められる品質等の知見と、PiNTeam社が持つ欧州標準に合わせた組み込みソフトウエア技術を組み合わせ、グローバル視点でのベーシックソフトウエアの開発体制を強化。
自動車業界全体の課題であるグローバルな業界標準を踏まえたシステム開発を通じて、安心・安全なモビリティ社会の実現に貢献するとしている。
*:ベーシックソフトウエア:電子制御ユニットの作動に必要な基本機能を実現するためのソフトウエア。ECU内の演算器に搭載されている。
[PiNTeam社の概要]
– 社名:PiNTeam Holding GmbH
– 会社設立年:2013年
– 所在地:Lichtenbergstr. 8, D-85748 Garching b. Munchen, Germany
– 社長:Marius Pintea
– 事業内容:組み込み系ソフトウエア開発、コネクティッド領域プラットフォーム開発
■PiNTeam GmbH(英):https://pinteam.eu/