デンソーは、車載用電子プラットフォームの開発を加速するため、組込みソフトウェア(*1)の開発を行うイーソルに出資した。
出資額は約1.7億円で、出資比率は約2%となる。
近年、自動車の高性能化に伴い、車両に搭載されている電子製品・システムの大規模化・複雑化が進み、車両全体の電子システムの統合制御が求められている。
また今後、ソフトウェアの書き換えや追加による機能拡張、サービスとの連携など、外部とつながることで生まれるさまざまなニーズに柔軟に対応できる、新たな車載用電子プラットフォームが必要とされている。
イーソルは、組込みOS技術をはじめとするソフトウェア技術を有し、自動車分野においても、AUTOSAR(*2)のプレミアムパートナーとして、車載用ソフトウェアの仕様策定に貢献している。
デンソーは、2016年にイーソル、日本電気通信システムと合弁会社のオーバスを設立。自動車メーカーなどに向け、車載用の基本ソフトウェアの開発を行ってきた。
同社は、車載用電子プラットフォーム開発の重要パートナーとしてイーソルに出資を行い、技術顧問契約の締結や相互の人材交流等、連携をより強化し、次世代の車載用電子プラットフォームの開発を加速させるとしている。
*1)組込みソフトウェア:家電製品や産業機器などに組込まれ、特定の機能を提供するためのコンピュータシステムで動作するソフトウェア。
*2)AUTOSAR:車載用ソフトウェアの標準規格化を進めるコンソーシアム。自動車メーカーやサプライヤーから構成。
[会社概要]
<イーソル>
– 社名:イーソル株式会社
– 会社設立:1975年5月
– 所在地:東京都中野区本町1-32-2 ハーモニータワー24階
– 社長:長谷川 勝敏
– 従業員数:388名
– 事業内容:
・コンピュータ並びに、コンピュータ周辺機器のソフトウェアとハードウェアに関する研究開発・製造・販売、及び、開発の受託、技術者の派遣
・上記に関するコンサルティング業務
<オーバス>
– 社名:株式会社オーバス
– 会社設立:2016年4月
– 所在地:東京都港区港南2-16-2 太陽生命品川ビル9階
– 社長:泉 彰司
– 出資比率:(株)デンソー 51%、イーソル(株) 35%、日本電気通信システム(株) 14%
– 従業員数:147名
– 事業内容:
・車載基盤ソフトウェアおよび開発ツールの開発、ライセンス販売、および保守メンテナンス、エンジニアリングサービスの提供
■イーソル:https://www.esol.co.jp/