デンソーは９月５日、グループの電動化領域の競争力を高める国内生産体制の強化に向け、デンソー福島 でのインバーター生産を開始すると発表した。

デンソーでは、自動車の電動化技術に必要不可欠な部品であるインバーターの生産を1997年（*）に開始し、その世界シェアは現在トップ。今回、さらなる電動化加速を見据えて、これまでの国内生産拠点である安城製作所（電動化のグローバルマザー工場）と広瀬製作所に加えて、デンソー福島での生産を決定したと云う。

デンソー福島では、従来生産しているカーエアコンやエンジンクーリングモジュール（ECM）などの自動車用熱機器製品やガソリンエンジン用燃料系製品に加えて、第2工場内に新たにインバーター生産ラインを立ち上げ、同日より出荷を開始。

国内3拠点となった今回の生産拡大により、グローバルでは北米のデンソー･マニュファクチュアリング・テネシー、欧州のデンソー・マニュファクチュアリング・ハンガリー、中国の天津電装電子、天津電装電機ならびに電装（広州南沙）を含む、世界4極8拠点でのインバーター生産体制を整え、世界各地域の需要に迅速に対応していくと云う。

デンソーは、グループを通じてインバーターの生産を強化し、電動化領域の競争力を一層強めていくことで、顧客の多様なニーズに迅速かつ柔軟に対応すると共に、持続可能なモビリティ社会の実現に貢献するとしている。

*トヨタ自動車の広瀬工場でインバーター生産を行っていた期間を含む。2020年4月のトヨタとデンソーの電子部品事業集約に伴い、広瀬工場はデンソーに譲渡され、現在の広瀬製作所となった。

■参考リンク：（デンソー）世界シェアNo.1を誇る、デンソーの「インバーター」開発