ZMPは3月18日、凸版印刷とIoTデバイス向けセキュリティソリューション「セキュアアクティベートサービス®」の有効性を検証したと発表した。
実証では、建物内に設置するエレベーターを制御するシステムに、凸版印刷のIoTデバイス向けセキュアエレメント「Edge Safe™」を組み込み、ZMPのロボット管理クラウドシステム「ROBO-HI®」との間で、データを送受信した。
また、凸版印刷の配信クラウドサービスから「Edge Safe™」へ電子証明・鍵配信を行うことで、「ROBO-HI®」間との暗号通信が可能となり、セキュリティ通信における凸版印刷のIoTセキュリティソリューション「セキュアアクティベートサービス®」の有効性を確認できたとしている。
近年、AIやロボティクスの技術革新が進み、工場での生産ロボットだけではなく、ビルなどの施設内の案内や荷物の配達など、ロボットを実社会へ導入する検討が進んでいる。しかし、オフィスビルや商業施設では、施設入退場のセキュリティゲートの通過や施設内移動時のエレベーター利用などが、ロボット活用の障壁になっている。ビル内でのロボット活用を推進するためには、ロボットの制御システムとビル管理システム間の安全な連携が必要となり、セキュリティが確保された通信方法などが検討されている。
このような課題に対し今回、凸版印刷とZMPは、まずロボットを管理するクラウドシステムとエレベーターを制御するシステム間のセキュリティ通信に関する実証実験を行った。
■実証実験の概要と成果
<実施期間>
2021年11月から2022年1月までの3カ月間
<目的>
「ROBO-HI®」とエレベーター制御システム間の通信のセキュリティ検証
<各社の役割>
凸版印刷:IoTセキュリティソリューション「セキュアアクティベートサービス®」とセキュアエレメント「Edge Safe™」の提供
ZMP:エレベーター制御システムと「ROBO-HI®」通信システムの構築および、凸版印刷が提供した「セキュアアクティベートサービス™」によるデータ通信のセキュリティ検証
<成果>
凸版印刷の「セキュアアクティベートサービス®」における配信サービスクラウドから、電子証明書や認証鍵等を「Edge Safe™」に配信し、データを暗号化。「ROBO-HI®」とエレベーター制御システム間で暗号通信が行われ、「セキュアアクティベートサービス®」の有効性を確認できた。