バーチャル広告を配信@噴水広場
森ビルとNTT ドコモ(以下、ドコモ)は3月9日、森ビルが管理・運営する「お台場ヴィーナスフォート」において、AR クラウドおよびデジタルツイン技術を活用した、リアル空間とデジタル情報を融合させる実証実験を、2021年3月12日~14日に実施すると発表した。
この実証実験は、都市づくりを通じて都市とライフスタイルの未来を模索する森ビルと、AR(拡張現実)や5Gを活用して新たな価値の創出や社会課題の解決をめざすドコモの、より便利で豊かな都市生活を実現したいという想いが合致したことにより、実施するもの。
マルチプレイが可能なゲームを提供@教会広場
この実証実験では、ドコモが開発を進めるARクラウド技術およびARクラウド用のコンテンツ作成を簡易化するための開発ツール(開発協力:株式会社ホロラボ)を用いて、現実空間のデジタルツインを構築し、現実の景観とデジタル情報を融合させた新たな体験価値を創出する。
– ARクラウド
現実空間にひも付くさまざまなコンテンツをクラウド上に保存・保持し、共有するための技術であり、この技術を用いることで、スマートフォンやグラス型デバイスを通して、現実空間にコンテンツを重畳させて提示することが可能となる。
– デジタルツイン
現実世界に存在する場所、物、事、人をデジタルデータ化し、サイバー空間上で現実と寸分たがわない3D映像「デジタルツイン(デジタルの双子)」を構築すること。
現実空間に溶け込むバーチャル広告(イメージ)
キャラクターが施設内の場所や交通情報を案内
体験者はウェアラブルデバイス「Magic Leap1®」やタブレットを介して、現実世界の景観の中に浮かび上がる街の情報、周辺の交通機関の情報、バーチャル広告やクーポンなど、最適な場所で、最適な情報を、リアルタイムに受け取ることが可能となる。また、天使などのキャラクターが現実空間の各スポットで登場するゲーム的要素を組み込み、エンターテイメント性を加えることで、現実世界だけでは得られない、ユニークで楽しい体験が可能となるとしている。
今後、この技術をさらに進化させていくことで、より便利でより豊かな都市空間の創出が期待できるとし、森ビルとドコモは、実証実験を通じて得られるさまざまな知見を活用しながら、リアルとデジタルの実用的な融合を模索し、より便利で豊かな都市空間の実現をめざしていくとコメントしている。
■実証実験の概要
– 期 間: 2021年3月12日(金)~2021年3月14日(日)
– 実施場所: 東京・お台場 ヴィーナスフォート 2F フロア(Venus GRAND)内 噴水広場 ~ 教会広場
– 内 容:AR技術を活用したショッピングおよびフィールドゲームの実施検証
1. ショッピング
バーチャル広告の配信や直観的なナビゲーションなど、ショッピングをより楽しく、 便利にするARショッピング体験
2. フィールドゲーム
ヴィーナスフォート各所に配置されているキャラクターからアイテムを受け取りなが ら、教会広場に潜むドラゴンを倒すARゲーム体験
– 各社役割:
森ビル
・ヴィーナスフォートのデジタルツインデータの提供
・効果的な集客施策、施設運営をめざした詳細回遊ルート把握の検証
ドコモ
・マルチデバイス、マルチプラットフォームでのARクラウド技術の検証
・デバイス位置測位方式の技術検証