デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー(以下DTFA)は3月30日、トムスと、モビリティ領域における包括的な協業に関する契約を締結したと発表した。
価値観が多様化し、あらゆる分野・領域でパラダイムシフトが進むなか、モビリティ領域においても、日本企業は脱炭素社会を実践する取り組みやデジタルトランスフォームの一層の加速、加えてインフラ機能としての社会的責務を全うする必要がある。
このため、新たな産業モデルへの転換をいかに進めるかが問われており、率先して独自の価値創造とESG経営を含む新たな持続的成長を志向する経営を行っていくことが求められている。
このような課題認識の下で、DTFAとトムスは双方の強みを融合し、新しいモビリティ社会ひいては新しい日本社会の実現に向けたさまざまな業界変革を構想し、その実現に向けた取り組みやサービスを順次開始していくという。
第一弾として、2021年よりスーパーフォーミュラ・ライツに参戦する、ジュリアーノ・アレジ選手へのレース・スポンサーシップを通じた、モビリティ領域におけるグローバル人材の育成ならびにレースデータ分析に関する協業を2021年4月より開始する。
トムスは国内外の自動車レースに古くから参戦しており、レースデータ、マシンデータ、天候データなどと、ドライバーなどに係る各種データを統合的に分析することで、レース人材の育成、マシンセッティング、次期のマシン開発などに活用している。
こうしたデータ分析をさらに高度化・深化することを目指して、DTFAが属するデロイト トーマツ グループのアナリティクスチームが支援を提供する予定だ。
今後、両社は、DTFAが有する専門スキルやその提供能力と、トムスのモビリティ業界での知見やネットワークを活用し、互いに連携することで、前述の第一弾の取り組みを含め、以下の7つの分野においてモビリティ領域における機動的な事業構築および関連サービスを強化していくとしている。
【モビリティサービス領域における事業構築および関連サービス】
1)グローバル人材の育成
2)レースデータ分析(アナリティクス)
3)オートパーツメーカーへの事業承継支援戦略
4)EV技術等の開発、EVレース場の運営
5)E-Sportsの展開とDigital Twinsの実現
6)スーパーシティ・スマートシティとの連携
7)オートメーカー全般を含むESG戦略の策定