大同特殊鋼は3月10日、型鍛造品事業に於いて縦型プレスで生産する自動車・建産機用熱間鍛造製品と、トラック向けアクスルケースなどのハウジング製品の生産から撤退。今後は、高速横型鍛造機で生産するギアや軸受レースなどの熱間鍛造製品の生産に特化していくと発表した。
創業(1916年)から間も無く発足した大同特殊鋼の型鍛造部門は、以降、型鍛造製品(主に自動車、建産機用)を、その後1958年にトラック・フォークリフト用のハウジング製品の生産・販売を開始。しかし両事業の収益は、近年の厳しい市場環境の中で長期に亘り低迷。大同特殊鋼では、2023年の中期経営計画期間内に、「事業性判断」を行うこととしていたと云う。
その結果、国内の当該製品市場は、ここ数十年来漸次縮小傾向にあり、また自動車のEV化の伸展を鑑みると、今後の市場好転も期待できず、業績改善を図ることは困難と判断。今回、両製品の生産・販売を終了する決定を下した。
大同特殊鋼は、今後、型鍛造品事業に関して、高速精密鍛造製品に経営資源を集中し、同製品の競争力を高めることに注力しとていく。これを踏まえて撤退製品の製造に関しては取引き先との調整がつき次第、2023年より順次生産を終了するとしている。
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