大同特殊鋼は、今年1月に中津川市の所有地を譲り受け、磁石の研究開発ならびに、次世代モータの研究に取り組む拠点として整備を進めてきた「中津川先進磁性材料開発センター」で、5月25日に関係者出席のもと修祓式を行い、その運用を開始した。
大同特殊鋼グループは、2020中期経営計画で「構造材料から機能材料へ」とポートフォリオ改革を進めている。その柱の一つとして磁石事業の成長に向けた対応を行うべく、研究開発を技術開発研究所(名古屋市南区)が、製造・販売を子会社であるダイドー電子がそれぞれ担っている。
中津川先進磁性材料開発センターは、磁石の研究と製造、さらにモータの設計・評価を集約するため、ダイドー電子が立地する同地区に設立。次世代モータ技術とそれを支える高機能磁石に関する産学連携の研究開発を推進し、体制強化を図る。
また、産学連携として、名古屋工業大学元学長の松井信行名誉教授を技術顧問に迎え、モータ研究開発の指導を受ける他、研究開発に係る技術者の人材育成への協力も仰ぐ予定。これを機に大同大学(名古屋市南区)との連携もさらに強化する。
大同特殊鋼は、同センターの産学連携拠点化により、中部地区の自動車産業、ロボット産業および素材産業の発展に寄与するとともに、次世代モータと磁石などの基礎材料の双方に精通する先端技術者を育成する拠点になることに加え、高校等における技能実習による技能向上と地元定着支援を図り、若者に魅力あるまちづくりに貢献していきたいとしている。
[センターの概要]
– 名称:大同特殊鋼株式会社 技術開発研究所 中津川先進磁性材料開発センター
– 所在地:岐阜県中津川市千旦林字坂本1417-26(総面積約24千㎡)
– 総投資額:約15億円(土地建物購入費、研究開発設備への投資の合計)
– 人員:24名(開所時点)
– 研究内容:磁石の研究開発及びモータを始めとする磁性材料応用製品の研究開発。
[問い合わせ先]
大同特殊鋼株式会社
技術開発研究所 企画室 石川
電話:052-611-9646