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2020年10月30日【人事】

コンチネンタルのデゲンハートCEO、健康上の理由により辞任へ

NEXT MOBILITY編集部

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ドイツのコンチネンタル(Continental AG)の取締役会会長を11年以上務めたエルマー=デゲンハート氏(Dr.ElmarDegenhart/61)が、健康上必要な予防医療のため、今年11月30日を以て早期辞任(契約は2024年8月11日迄)する意向を監査役会に通知した。

 

これを受け、監査役会会長のウォルフガング=ライツェル氏は、同件に関して間もなく監査役会を招集し、後継者を決定すると発表した。

 

 

工学博士でもあるデゲンハート氏は、2009年8月12日から同社の取締役会を務め、現在3期目。コンチネンタルの組織グループコミュニケーション、コンチネンタルグループ企業戦略、総合製品サービス品質管理および、スタートアッププログラムを直接担当。今回の辞任の理由を、次のように説明している。

 

「これまで私はコンチネンタルのために多くの努力を費やしてきましたが、昨今、自身の健康のための医療予防措置を直ちに最優先せざるを得ないことを知りました。

 

 これまで私はコンチネンタルの今後の組織再編成、収益性の高い成長戦略とその実現にプログラムに心血を注いでまいりました。そして、この戦略が与えてくれるコンチネンタルのこれからの大きな成果と成功を心から楽しみにしていました。

 

とりわけ厳しい環境下において、経営上最も難しいいくつかの案件の決定を下し、コンチネンタルの未来を決める重要な企業戦略を整えたばかりだからです。
 しかしながら、このたび私個人の健康上の状況を考慮したうえで、治療に専念することにいたしました」。

 

 

また、同社の成長の軌跡を次のように振り返っている。

 

「コンチネンタルの経営の陣頭指揮を執り、その再生戦略と現在に至る収益性の高い成長をリードできたことは、私個人にとって大きな喜びと名誉です。

 

 就任以来11年にわたりお客様から寄せていただいた大きな信頼、株主、監査役会、取締役会の仲間、私の直下のチーム、グローバルコンチネンタルチームからの多大なご支援に心から感謝するとともに、コンチネンタル全社員の、成功に向けた真摯なコミットメント、素晴らしい数々の業績に感謝いたします。

 

 コンチネンタルは、これからもその独自の企業価値とネットワークカルチャーをもとに、新しい企業戦略によって将来大きな成功と成長にまい進することができると確信しています」。

 

 

長期に渡るデゲンハート氏の業績や功績について、監査役会メンバーを代表し、会長のヴォルフガング=ライツェル氏は、“模範的なリーダーシップ、優れた実績”と称賛し、以下のように述べている。

 

「私たちは皆、このたびのデゲンハート氏の辞任の決断を心から残念に思います。しかしながら、今回の辞任決断となった経緯と背景を十分理解したうえで、彼の個人的な要望を尊重したいと思います。

 

 2009年8月にコンチネンタルのCEOに就任以来、デゲンハート氏とマネジメントチームは、当時危機的な環境にあった会社を強い指導力のもと成長軌道へと導き、再上場およびDAX30指定銘柄と今日の業界全体でのトップへと復活させました。

 

 彼の優れたリーダーシップの下で、コンチネンタルが当時有していた負債は通常レベルまで大幅に削減され、同時に自己資本は強化され、以前の高い投資適格格付けは完全に回復したのです。
 リーダーとして、そして人として、デゲンハート氏自身は、彼が常に唱えていた“価値を作ること、それ自体がまた新しい価値を生み出す”というリーダーシップ原則の規範と言えるでしょう。

 

 彼の成し遂げた輝かしい実績は、多くのステークホルダーからの称賛に十分に値するものです。デゲンハート氏が創った、体系立てられた高度に洗練された組織と、そこに永続的な命を与える企業文化を強化しつづけたことにより、コンチネンタルはさらなる収益性の高い成長と実現性の高い重要な組織基盤を築きあげたのです」。

 

 

また、今後の後継者指名について、「CEO後継者指名にあたって監査役会が最も重視することは、これまでの取り組みを継続し、コンチネンタルが今後タイヤメーカーと自動車サプライヤーから、引き続き先駆的なテクノロジーとソフトウェアモビリティ企業へとトランスフォーメーションするためのシームレスなプロセスを実行継続するという点にあります」と、コメントしている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。