ドイツのコンチネンタル(Continental AG)の監査役会は、健康上の理由で11月30日付で取締役会会長を辞任するエルマー=デゲンハート氏(Dr. Elmar Degenhart/61歳)の後任として、ニコライ=セッツァー氏(Nikolai Setzer/49歳)を任命した。
セッツアー氏の任期は、2020年12月1日から2024年3月まで。なお、コンチネンタルの取締役会メンバーは、12月1日付を以て、現在の9名から8名となる。
コンチネンタルの監査役会会長、ヴォルフガング=ライツル氏(Prof. Wolfgang Reitzle)は、今回の新人事について次のように説明している。
「コンチネンタルは、未来の持続可能なモビリティの基礎を自動車メーカーと共に築く、テクノロジーカンパニー、そしてソフトウェアカンパニーへと企業変革を進めています。
監査役会は、ニコライ=セッツアーに全幅の信頼を寄せており、この変革を成功裏に導いてくれることと確信しています。ここでの重要な要素は、コンチネンタルと、その企業価値における深く長い絆、そしてオートモー ティブ事業とタイヤ事業における大きな国際経験です。
同時に、デゲンハートの素晴らしい功績、模範的なリーダーシップ、コンチネンタルの成功への多大な貢献に心から感謝の意を表します。彼に多くの幸運が訪れることを祈り、特に健康に関しては最善を尽くしてほしいと思います」。
また、デゲンハート氏は、セッツァー氏の任命について次のようにコメントしている。
「私はニコライ=セッツァーを高く評価しています。その評価は、社内における様々な任務や、異なる事業分野での彼の貢献の結果として生まれた緊密かつ信頼関係の中で進展してきました。
戦略的洞察力と実行力によって、彼は社内外で認知を得ています。監査役会の決定を歓迎し、ニコライ=セッツァー新会長とコンチネンタル・チーム全体に多くの幸せが訪れ、大きな成功を祈っています」。
セッツァー氏は、ドイツとフランスで工学技術管理を専攻し、1997年にコンチネンタルに入社。ドイツ国内外での開発や営業における経験を経て、2009年3月にドイツ・ハノーバーに本部を置く乗用車タイヤ事業部長、同年8月に取締役。また、2011年8月には乗用車タイヤ・商用車タイヤの両事業を含むタイヤ部門長、2015年5月からは兼任業務として企業購買を統括。
そして2019年4月には、オートモーティ ブ・グループに異動し、新設されたオートモーティブ役員会の代表として、オートモーティブ事業分野の統一戦略の維持を担当(オートモーティブ役員会代表は、今後も担当)するなど、23年間に渡りキャリアを重ねてきた。
セッツァー氏は、取締役会会長への任命を受けて、以下のように語っている。
「コンチネンタルは、約150年にわたり最高の価値創造のための強力なバリューアライアンスを形成してきました。自動車産業における大変革を考える中で、エルマー=デゲンハートと取締役会がコンチネンタルの競争力と成長能力を高めるために必要な戦略的方針を早い段階で設定しました。
最も緊急な課題は、 全世界の経営幹部そして従業員と共に、テクノロジーカンパニーとして進行中の成長戦略を途切れることなく遂行し、収益性の高い成長に後押しされる新たなモビリティの時代へと、コンチネンタルを導くことです」。