クラリオンと自動車シートメーカーのタチエスが、安全運転を支援する次世代シートとして共同開発中の「インフォシート(InfoSeat)」が、「IAUD国際デザイン賞2018(※/主催:国際ユニヴァーサルデザイン協議会)」で金賞を受賞し、その表彰式がタイのバンコクで3月4日(現地)に行われた。
インフォシートは、座席のヘッドレストにスピーカーを、またシートに振動デバイスを内蔵し、ドライバーに音と振動で安全なドライブ情報を伝達し、音声対話や通話を可能とする、次世代シート。
ヘッドレストに小型スピーカーと専用マイクとマイクを内蔵し、耳元で音声や警告音を伝え、搭乗者の声を集音することに加え、独自の音響処理技術により、警告も方向感を持って表現。また、シート全体に振動が伝播する独自の振動ユニットを取り入れ、音響処理による多彩な振動を組み合わせて、走行中でもドライバーに直感的かつ効果的に情報を伝えると云う。
例えば、信号待ちの際、信号の切り替わりに気づかないときに、シートの振動と音声で知らせるほか、カーナビゲーションの誘導音声を耳元で流し、合わせてシートを振動させることで、聞き逃しや走行間違いを防いだり、走行中に居眠りをした際、シート振動と音声で警告することで、居眠りを抑制する等の効果が期待できるとしている。
インフォシートは、審査員から、タイムリーな触覚・聴覚的刺激によって高齢運転者の間で増加する居眠り運転を防ぐ安全対策として、事故の大幅な減少に寄与できると評価された。
※:国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD)が、民族、文化、慣習、国籍、性別、年齢、能力等の違いにかかわらず、“一人でも多くの人が快適で暮らしやすい”UD社会の実現に向けて、特に顕著な活動の実践や提案を行っている団体・個人を表彰するもの。
<参考:IAUDプロモーションムービー>
■タチエス:http://www.tachi-s.co.jp/index.html
■国際ユニヴァーサルデザイン協議会:https://www.iaud.net/