中央発條は4月7日、「チタン製超軽量サスペンション用ばね(以下、チタン製ばね)」を開発したと発表した。チタン製ばねは、電気自動車(EV)等に求められる超軽量シャシーによる、航続距離の伸長や高い車両運動性能の実現に「軽量化」で大きく貢献すると云う。
今回、中央発條は、通常のばね鋼と比較して加工性が極めて悪く、「溶体化」、「時効処理」といった、複雑かつ特殊な処理工程が必要な取扱いが難しい材料でもあるチタンに対し、同社独自の熱処理技術と高精度冷間ばね製造技術といった技術を結集し、チタン製ばねの開発に成功した。このばねには、以下のような特徴があると云う。
<チタン製ばねの特徴>
①軽量化
通常のばね鋼に対して、同じ必要スペース、同じ剛性(ばね定数)でありながら、約40%の高い軽量化を実現。またスポーツカーなどのモータースポーツ分野での軽量化の実現にも貢献。
②高耐食性
海底や宇宙などの過酷な環境下での用途への貢献も期待される。また、チタン特有の「高耐食性」により、通常のばね鋼では表面塗装が必須なのに対して表面塗装フリーでの使用も可能。
中央発條は、今後も従来技術では困難な材料に対しても果敢に挑戦し、低炭素社会の実現という夢に向かって、進歩し続けるとしている。
■中央発條:https://www.chkk.co.jp/