デジタルインダストリー事業などを行うシーイーシー(CEC)は、アイシン・エィ・ダブリュ(アイシンAW)と共同で、アイシンAWの工場において、スマートグラスを活用し、製造現場でのデジタル活用と多様な人材活用に向けた実証実験を行う。
実証実験では、アイシンAWで働く聴覚障がい者のコミュニケーション支援ツールとして、CECのスマートグラスアプリケーション「EdaGlass(エダグラス)」と音声認識技術を活用。
山本光学のスマートグラス「Versatile(バーサタイル)」を装着した作業者との双方向コミュニケーションや、現場教育研修におけるスマートグラスの有用性を検証し、工場教育の時間短縮、職場コミュニケーションの活性化など、ものづくり現場の働き方改革を目指す。
なお、実証実験において、スマートグラス装着前後を比較した作業計測・記録データをもとに分析を行ったところ、聴覚障がい者の研修時間を56時間から33時間に削減できることが確認できたと云う。
CECは、スマートファクトリービジネスで培った人・モノ・設備のIoTデータ収集・利活用技術を活かした工場の生産性向上に取り組んでおり、国内外の多様なウェアラブル端末に対応した音声認識、翻訳、対話、作業指示を組み合わせたアプリケーションを開発・提供している。
エダグラスのコミュニケーション機能では、聴覚障がい者とのやりとり、外国人との異言語によるコミュニケーションなど、音声の文字化と自動翻訳を支援。また、遠隔指示機能では、スマートグラス端末へのリアルタイムな映像・イラスト・テキストなどの共有ができる。
山本光学は、ハンズフリーで情報伝達ができるスマートグラス・バーサタイルが、保護めがねが必要な工場、倉庫など、さまざまなシーンで活用されることを目指している。
アイシンAWとCEC、山本光学の3社は、今後も、アイシンAWの目指す「誰もがイキイキと活躍できる生産現場づくり」の実現に向け取り組んでいくとしている。
[実証実験の概要と各社の役割]
実証実験では、工場内の機械稼動中の異常・作業不備など発生時に、復旧手段を伝えるライン外教育の実施に活用)。作業指示者の声がマイクからスマートフォンを通してクラウド上の音声認識エンジンで文字データ化され、保護めがね内に表示される(①~④)。
<実施期間>
第1期2017年5月~2019年7月(スマートフォン端末での実証実験)
第2期2019年8月~(スマートグラス端末での実証実験)
<実施場所>
アイシンAW製造本部第二工場
[問い合わせ先]
株式会社シーイーシー
担当:デジタルインダストリービジネスグループ マーケティング部 松井(マツイ)
E-mail:marketing@cec-ltd.co.jp
■(CEC)EdaGlass(エダグラス):https://vrr.cec-ltd.co.jp/product/edaglass/