自動車メンテナンス受託管理のリーディング・プレイヤーであるナルネットコミュニケーションズは、外国人人財サービス等を提供する株式会社JJSと、自動車整備工場向け人材紹介サービスを開始するため2021年1月12日に業務提携したことを、同日発表した。
ナルネットコミュニケーションズは、カーリース会社から自動車のメンテナンスを受託することを事業の主要な柱のひとつとしており、全国約9,400カ所におよぶ提携自動車整備工場の課題に向き合い、共に解決を目指す企業。昨今の自動車整備工場における人手不足に対応するため、ナルネットコミュニケーションズは外国人人財サービスを得意分野とするJJSとの業務提携を決めた。
外国人を主とした自動車整備業界への人材サービス提供を目的として、ナルネットコミュニケーションズが業務提携を結ぶのは、2020年10月のジャステック、2020年12月のリネットジャパングループに続き3例目となる。
JJSは創業から3年という若い企業ながら、東京とネパールに拠点を持ち、「JapanJobSchool」を通じて日本の習慣や文化を理解し、正規の手続きを経た外国人財を日本企業に紹介している。自動車整備業を含め、人手不足といわれる14業種を対象に現場労働を認める「特定技能ビザ」取得者に対する、日本における就職後のサポートも実施している。
ナルネットコミュニケーションズは2019年に新経営ビジョンとして「移動に関わる領域に軸足を置きながら、お客さまや社会が抱える課題に真摯に向きあい、課題を仕組みで解決するリーディング・プレイヤーへ」を掲げている。グローバル化と将来を見据えた業務提携は、この方針に沿った新しいサービス提供の一環だとしている。
法務省によれば、自動車の整備要員は2019年~2023年に延べ約13,000人の人材不足が見込まれ、このうち約7,000人を外国人採用で対処する計画。有効求人倍率は急速に増加傾向にあり、2018年には全国平均4.46倍(厚生労働省「職業安定業務統計」)に達しています。採用難の背景には若者の自動車離れや職業選択の多様化があり、自動車整備学校の入学者数はここ15年で約半数近くまで減っています(全国自動車大学校・整備専門学校協会調べ)。この結果、日本自動車整備振興会連合会の実態調査結果(2017年度)によれば、全国の自動車整備工場の約30%で整備士が「やや不足」、約20%が「不足」と回答している。
■参考情報
国土交通省自動車局:自動車整備分野における外国人材の受入れ
https://www.mlit.go.jp/common/001294865.pdf
■ナルネットコミュニケーションズ
https://www.nal-mt.co.jp/
■JJS