ブリヂストンは6月29日、「サステナビリティレポート2020-2021」を発行し、Webサイトで公開した。
ブリヂストングループは「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」をビジョンとして掲げており、今回のレポートでは、ビジョンの実現に向け、サステナビリティを経営の中核に据えた中長期事業戦略、サステナビリティビジネス構想、それらの実行計画としての中期事業計画(2021-2023)や社会貢献活動など、持続可能な社会の実現に向けた具体的な活動の進捗について紹介している。
◾️サステナビリティレポート2020-2021の主な内容
・持続可能な社会の実現に向けて、SDGsへの貢献
・Global CEOコミットメント、サステナビリティジャーニー
・中長期事業戦略・中期事業計画(2021-2023)の実行
・価値共創への招待~信頼の醸成
・価値創造の基盤、コーポレート・ガバナンス
・ESGデータ
レポートの発行にあたり、石橋秀一 代表執行役Global CEOは、次のようにコメントしている。
「変わりゆく社会のニーズに対応し、これからも社会、一人ひとりを支え続けるために、ブリヂストングループは、お客様への価値提供と、社会価値の創出との両立に挑戦しています。また、更なる価値の創出へ向けて、社会、お客様、あらゆるステークホルダーの皆様との信頼を醸成するために、事業活動と共に、社会貢献活動を推進しています。こうした全ての活動を通じて、SDGs達成への貢献など、未来に対する責任を果たしていくことが、『最高の品質で社会に貢献』を使命とするブリヂストングループの役割・責任だと考えています。本レポートを通して、その決意や活動への共感を深めて頂き、価値の共創へとつながることを願っています。」
公開された内容によると、「サステナビリティレポート2020-2021」のポイント、および主な活動の進捗は以下の通り。
1.持続可能な開発目標(SDGs)への貢献、サステナビリティジャーニー
使命「最高の品質で社会に貢献」とグローバルCSR体系「Our Way to Serve」を基本軸として、全ての取り組みの中核に位置付け、企業文化、事業戦略、事業活動にサステナビリティを統合する取り組みを行っていることを示す。また、このような取り組みを「サステナビリティジャーニー」として、ブリヂストングループのサステナビリティに関する考え方、アプローチを整理している。
2.サステナビリティを経営の中核に据えた中長期事業戦略・中期事業計画の実行
ビジョンの実現に向けて策定した中長期事業戦略と中期事業計画(2021-2023)について、数値目標、具体的な施策と共に、「強い」ブリヂストンへと変革していく道筋を示している。更に、「サステナビリティビジネス構想」として、「創って売る」タイヤ・ゴム事業と、「使う」段階でも価値を提供するソリューション事業に、探索事業として新たにタイヤをゴム・原材料に「戻す」リサイクル事業を加え、売上や利益といった事業の価値と、サーキュラーエコノミーの実現、カーボンニュートラル化へ向けた活動が連動し、価値の循環を実現させる決意を表明している。
3.環境中期目標「マイルストン2030」の進捗
▶カーボンニュートラル化を目指した明確な目標を設定
2050年を見据えた環境長期目標でカーボンニュートラル化を目指すことを明確に示し、2030年までにブリヂストングループが排出するCO2総量を2011年対比50%削減することを目標として設定。
▶CO2排出量削減の実績と再生可能エネルギー使用率の実績を開示
2020年のCO2排出量を2011年対比で31%削減したこと、グローバルでの再生可能エネルギー比率(電力)は約11%であったことを開示。
▶電力の再生可能エネルギー化に向けた新たなグローバル目標を発表
2023年にはグローバルでの再生可能エネルギー比率(電力)を50%以上とする目標を設定。欧州内の全ての新品タイヤ工場では、使用する電力の100%再生可能エネルギーへの切り替えが完了しており、今後も再生可能エネルギー電力の導入拡大を進めていく考え。
4.価値共創への招待~信頼の醸成
サステナビリティビジネスの実行には、ユーザーやパートナーの皆様との価値の共創が不可欠であり、共創へ向けて社会、ユーザー、パートナーの皆様から選ばれ続ける企業として、信頼の醸成につながる社会貢献活動に取り組んでいることを紹介。
5.価値創造の基盤
社会価値・顧客価値を創出する活動を支えるのが、責任ある企業として欠かせない6つの基盤領域とガバナンスについて。取締役会議長と、監査委員会、報酬委員会、指名委員会の委員長の対談を通じて、ガバナンスの在り方を示している。
<サステナビリティレポート2020-2021>日本語版: