ENLITEN技術を持つタイヤ採用が決定した新EVの「ID.3」
環境性能と運動性能を両立させたブリヂストンのタイヤ技術「ENLITEN(エンライトン)」が、独・Volkswagen(フォルクスワーゲン)の最新EV「ID.3」の装着タイヤに採用された。このENLITENは、タイヤ重量を大幅に軽量化し、省資源化やタイヤの転がり抵抗を大幅に低減させて環境負荷を低減。併せてハンドリングなどの運動性能も両立させるタイヤ技術だという。(坂上 賢治)
同技術は、新しいトレッドパターンと3次元形状のサイプにより路面との接地形状が最適化されるというもの。これにより運動性能や摩耗性能を維持しつつ約30%転がり抵抗を低減。ガソリン車の場合は走行時にCO2排出量低減を可能にする。
ちなみに装着車が電気自動車である場合は、バッテリー寿命を大幅に延ばし、ドライバーが1度の充電で走ることができる航続距離の延長に貢献するとしている。併せて従来製品比で約20%の軽量化が実現できることから、タイヤ1本あたりの生産に必要な原材料を約2kg削減する。この結果、環境負荷低減効果も期待できるとしている(タイヤサイズ225/40R18での比較)。
ブリヂストンによると今回、タイヤ供給を開始した「ID.3」では、上記のタイヤ技術開発に新コンパウンドを配合。さらなるグリップ性能の維持と摩耗性能の向上を果たしたと話している。