ブリヂストンの米国子会社であるブリヂストン・アメリカス(BSAM)は、タイヤの原材料の一つであるカーボンブラックを、廃タイヤを熱分解して回収した再生カーボンブラック(以下、RCB)で代替し、これを用いたタイヤを商用化、米国市場で販売している。
RCBは、廃タイヤの熱分解により製造されるリサイクルカーボンブラックで、米国で販売中の一部のタイヤには、BSAMと提携関係にある、デルタ・エナジー・グループ社製のRCBが使用されている。
同社のRCBは、新品のカーボンブラックと同等の性能を有しながらも、新品対比で製造時のCO2排出量を約81%削減することができると云う。
BSAMでは今後も、RCBの使用を拡大し、2020年までに乗用車用の廃タイヤ約200万本分に相当する約6,800トンのRCBを使用する計画。これにより、新品のカーボンブラックを使用した場合に比べて、約10,900トンのCO2排出量の削減に貢献するとしている。
ブリヂストングループは、グローバルCSR体系である「Our Way to Serve」に基づき、持続可能な社会を実現するための取り組みを推進。RCBを用いたタイヤの販売も、2050年を見据えた環境長期目標である「100%サステナブルマテリアル化(※1)」、「グローバル目標(※2)への貢献(CO2排出量50%以上削減)」の達成に向けた取り組みの一環であり、また、循環型経済(サーキュラー・エコノミー)の実現に貢献するための施策の一つとなっている。
※1:ブリヂストングループでは「継続的に利用可能な資源から得られ、事業として長期的に成立し、原材料調達から廃棄に至るライフサイクル全体で環境・社会面への影響が小さい原材料」をサステナブルマテリアルと位置付けている。
※2:2008年7月に行われたG8北海道洞爺湖サミットにおいて、2050年までに世界全体世界全体の温室効果ガス排出量を少なくとも50%削減するとG8が合意し、同年にエネルギー安全保障と気候変動に関する主要経済国会合(先進国+中国、インドなどの新興国)で共有された目標をグローバル目標としている。
■ブリヂストン・アメリカス(英語):https://www.bridgestoneamericas.com/en/index