これは、測位衛星からの信号だけではデータの不正確性といった課題があるため。測位衛星の信号は、自動運転車両の絶対位置を特定するには欠かせないものだが、地球から2万5,000km離れた距離にあり、毎秒4000mの速度で移動する衛星からの信号は、地上に到達するまでに電離圏や対流圏の雲の層を通過しなくてはならず、これが遅延や誤差につながってしまう可能性があるからだ。
また、Vehicle motion and position sensorは、人間の触覚に相当する操舵角センサーと車輪速センサーからも、車両がどの方向に向かっていて、どのくらいの速度で走行しているかという情報を入手。さらに、人間の内耳に相当する慣性センサーも組み込むことで、人間が触覚とバランス感覚のおかげで動き回ることができるように、センサーもこのデータをもとに、車両が進んでいる方向を把握し、車両に伝えることを可能としている。