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2024年5月3日【IoT】

ボルグワーナー、ポールスターへBEV用トルク制御機構

坂上 賢治

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ボルグワーナーは5月2日( 米国ミシガン州オーバーンヒルズ発 )、BEV用の電動トルクベクタリングおよびディスコネクト( eTVD / 2WD走行時に不要になる駆動系を切り離す機構 )システムを初めて市場に投入し、ポールスター(Polestar)を筆頭とする欧州主要OEM向けに発売した。

 

同社のeTVDは、ディファレンシャルに代わる3-in-1 システムとして提供するもの。これによりトルク ベクタリングとオンデマンド切断の両方の機能を備えられる。

 

この場合、ブレーキベースの類似システムとは違い、トルクベクタリングは不必要なブレーキ介入を防止するためハーシュネスや振動が軽減される。またブレーキやタイヤの磨耗も減り、粒子の排出量も減ることになる。

 

なおeTVDはボルグワーナーの電気トルク管理システム (eTMS) ソリューション ポートフォリオの一部であり、ホイール トルクをインテリジェントに制御して安定性を高め、優れた動的パフォーマンスを提供。発進時と加速時のトラクションを向上させるように設計されているという。

 

このeTVD は現在、ポールスター3 SUV向けで生産されているが、OEM 独自のプラットフォームのニーズや特定のブランド特性に合わせてカスタマイズできる高レベルのソフトウェアと制御が提供できるため、今年後半にはヨーロッパの主要OEM 向けにも生産される予定としている。

 

一般的に多くのeTVD システムは、BEV の重量が重いと敏捷性が低下する可能性があるが、同社のeTVD システムは、全体的な安全性を高めながら車両の軽量感を実現できるとしている。

 

それゆえ望ましくない運転特性のリスクが最小限に抑えられ、要求が厳しいシナリオ環境下でもトルク応答が瞬時に行われ、スムーズで安全な走行を保証できる。従って道路や気象条件に関係なく優れたトラクションが得られるようになると結んでいる。

 

今発表製品についてボルグワーナー社副社長兼ボルグワーナードライブトレインおよびバッテリーシステム社長兼ゼネラルマネージャーを務めるフォルカー・ウェン氏は、「当社のBEV向けの新トルク管理システムは、当社の長年の知見に裏付けられた専門知識を活かす取り組みの一例を示しています。

 

市場が大きくソフトウェア定義のモジュールに移行しているため、当社のeTVDのような、幅広い状況下で車両の挙動を正確かつ迅速に計算、予測、制御できるシステムを導入することが重要です。

 

試乗体験に関しては、多くのお客様から非常に肯定的なフィードバックを頂いており、当社のソフトウェア、制御、および校正の専門知識を活用して更なる市場ニーズに対応致してまいります」と話している。

 

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。