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2020年11月19日【テクノロジー】

独BASF、自動車内装の質を高める次世代構造材を開発

NEXT MOBILITY編集部

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ドイツの総合化学会社BASFは、自動車の内装に独特の外観を与える、高品質かつ魅力的な次世代の表面強化用構造材料として、Ultramid® B3E2G6 SI BK23353とUltramid® B3E2G10 SI BK23353を開発し、11月19日発表した。

 

 

ポリアミド6をベースとしたガラス繊維強化タイプのこの2種類は、VOC超低排出で紫外線安定性が高く、自動車内装の目に見える機能部品での使用に最適だという。BASFでは2017年に光沢と耐久性を兼ね備えた自動車内装用の特殊ポリアミド、Ultramid® Deep Glossを市場投入している。

 

 

自動運転、エレクトロモビリティ、サステナビリティ、軽量設計、エネルギー効率など、自動車業界に影響を及ぼすトレンドは数多い。また、設計者や開発者が内装に重点を置くようになってきており、四輪車での快適な空間の追求がますます加速している。そのため、部品の手触りや視覚的要素が、これまで以上に重要になってきた。これにともない、BASFは、際立つ見た目の内装を実現する高品質かつ魅力的な表面用の革新的な材料を開発した。

 

 

BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部の製品開発者、ライナー・ザルター氏は、次のように述べている。

「質の高い表面を実現する自動車内装の機能部品向けのSIグレードが新たに開発されたことで、既存の製品群に新たなソリューションが追加されました。平滑な表面、マットな表面、シボ表面を持つ構造部品が、ひとつの工程で製造できます。表面品質を向上させるために、部品に塗装を施す必要はありません。」

 

 

一般的な材料の表面でよく見られる、ガラス繊維の浮きは、新たなSIグレードを使用することでほぼ抑えられる。ガラス繊維の添加量を変えることで、中程度の剛性、あるいは超高剛性の部品を製造することが可能であるとしている。

 

 

■数多くの用途に使える新材料

Ultramid® B3E2G6 SI BK23353とUltramid® B3E2G10 SI BK23353は、換気ラメラやステアリングコラムレバー、アームレスト、カップホルダー、ドアハンドルにも適している。Ultramid®の優れた材料特性により、非常に長期の使用が可能。また、今回発表する新材料は市販の洗浄剤の影響を受けないため、「シェアードモビリティ」の人気の高まりで、頻繁に行われる業者による車内清掃にも対応できる、非常に重要な特性を有していると言える。

 

 

BASFパフォーマンスマテリアルズ事業本部のインテリアマーケティングマネージャーであるラグナル・ストール氏は、「研究開発における当社の専門知識により、内装における多用途材料への需要の高まりに対応し、車におけるデザイン性や雰囲気をより重視するトレンドをサポートしていけます。設計者や自動車メーカーからの要求は常に増大していますが、私たちは当社製品で、どの用途に対しても、適切なソリューションを提供するよう心がけています」と述べている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。