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2022年9月29日【エネルギー】

BASF、中国・広東省湛江市に新工場の建設着工

坂上 賢治

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BASFは今年9月、中国の広東省湛江市(タンコウ市)のフェアブント(統合生産拠点)としては初の新工場を竣工した。同工場は、中国国内の顧客向けに年間6万トンのエンジニアリングプラスチックコンパウンドを供給。これにより2023年にBASFのアジア太平洋地域のエンジニアリングプラスチックの総生産能力は42万トンとなる予定だ。( 坂上 賢治 )

 

翻って今から遡る事2年前の2020年。BASFは、湛江のフェアブント予定地で最初の工場の建設を開始。2022年7月に急速に拡大し続ける中国市場の成長に歩調を合わせ、スチームクラッカーと下流製品向け工場を含む〝湛江フェアブント中心部の建設フェーズ〟に対して最終投資を決定した。

 

なお今回の新フェーズに関しては、2025年後半の稼働を目標としている。更にその後は、同国市場の更なる多様化のため2028年迄に拡大フェーズを更に伸張させていく予定としている。

 

結果、BASFの2018年7月時点の発表通りで、湛江フェアブントへは2030年迄に最大100億 ユーロを投じる。これはBASFにとって過去最大の投資となる。更に2023年には、熱可塑性ポリウレタン(TPU)の生産工場の稼働も予定している。

 

この新工場の竣工により同社は、自動車やエレクトロニクス業界の顧客需要に対応する事が出来る事からBASF SEのマーティン・ブルーダミューラー取締役会会長は、「この度、湛江フェアブ ントは、同地域の未来に向けて輝かしいスタートを切る事が出来ました。

 

新工場の操業開始は、中国に於ける産業拡大の道を開くものです。完成すれば世界で3番目に大きなフェアブントとなり、中国のみならず、世界全体にとっても持続可能な生産体制構築の好例となるでしょう」と述べている。

 

なお同工場には100%再生可能エネルギーの電力が供給される予定。BASFは、2025年迄に湛江フェアブント全体の電力を100%再生可能エネルギーで賄う事を目指している。

 

新拠点建設の技術的背景についてBASFのアジア太平洋地域の責任者であるBASF SE取締役会のメンバーのマーカス・カミート氏は、「湛江フェアブントは、最新のデジタル技術と最高の安全基準を下敷きに建設されます。

 

同工場完成の暁には高品質で低炭素の製品を提供出来るようになり、中国南部の顧客と強力なビジネス関係を築き、中国市場に対する当社の真摯な取り組みを明確に示す事になります」と語った。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。