BASF は4月11日、中国で急増するブレーキ液の需要に対応するため、広東省湛江市(タンコウ市)のフェアブント拠点(統合生産拠点)で、メチルグリコール(MG)工場の建設を開始したと発表した。同工場の生産能力は年間46,000トン。2025年末の稼働開始を予定していると云う。
メチルトリグリコール(MTG)は、自動車産業で使用される現代のブレーキ液の主要原料。新工場では、メタノールと精製エチレンオキサイド(PEO)から、メチルジグリコール(MDG)とメチルトリグリコール、メチルテトラグリコール(MTEG)を生産する。
BASFのアジア太平洋地域、石油化学品事業本部のシニアバイスプレジデントであるビア・ダーバー・メータ氏は、新工場の建設について、「新しい工場設備は急成長しているブレーキ液市場にサービスを提供する、中国で唯一の完全川上統合型メチルグリコール工場になります。BASF独自のプロセス技術を活用して、下流ビジネスとお客様のニーズに対応する信頼性が高く、競争力のある、高品質な製品を提供します。」と述べている。
また、同社のアジア太平洋地域、燃料管理・潤滑剤ソリューション事業部およびグレーターチャイナのパフォーマンスケミカルズのバイスプレジデントであるマティアス・ラング氏は、「自動車用ブレーキ液業界の強力なプレイヤーとして、BASFはブレーキ液業界の価値あるパートナーに高性能製品と卓越したサービスを提供するという評判を築きました。この生産能力の拡張は、特に品質の高い製品への需要が絶えず増加している中国をはじめ、アジアの新興自動車産業への私たちのコミットメントを示しています。」と述べている。