BASFと出光興産は、合弁会社である「BASF出光」の千葉県にある1,4-ブタンジオール(BDO)生産工場を12月に閉鎖し、その後合弁契約を解消する。
なお、BDOおよびその誘導体は、エンジニアリングプラスチック、ポリウレタン、溶媒および弾性スパンデックス繊維の生産に不可欠な化学品。
BASF出光の千葉工場閉鎖は、BASFが現在、BDOおよびその誘導体に関わる資産に関してグローバルで実施する、長期的オプションの見直しの一環として、出光と合意の上で決定。工場の全従業員(21人)に対しては、日本の出光またはBASFグループでの雇用機会が提供されると云う。
なお、現在、BASF出光が日本の顧客に対して提供しているBDOは、アジア、北米、欧州にあるBASFグループの生産拠点が、引き続き提供していく。
BASF出光の工場閉鎖について、BASFの中間体アジア太平洋地域のシニアバイスプレジデントであるヴァシリオス=ガラノス氏は、以下のように話している。
「BASFは、BDOおよびその誘導体のリーディングカンパニーとして、今後も質の高い製品をもってグローバルにお客様をサポートしていきます。今回の措置は、お客様とBASF双方にとって長期的に付加価値をもたらす為に、競争力を強化するという、戦略の一環です」。
またBASF出光の代表取締役社長である齋藤大氏は、以下のように話している。
「国内BDO市場規模の縮小、および市場での近年の石炭ベースのBDO生産拠点への投資による、アジアでの生産能力の大幅な過剰により、千葉工場を閉鎖せざるをえなくなりました。移行を円滑に進めるために、BASF出光はすべてのお客様と連絡を取りあっていきます」。
■(BASF)ブタンジオールおよびその誘導体:https://www.basf.com/jp/ja/products/chemicals/butanediol-old.html