オートバックスセブンは3月29日、オートバックスグループの車検指定店舗(434店舗:2022年3月29日時点)の全店が自動車特定整備事業の3つの認証基準(設備、工員、作業機械)を満たし、特定整備認証(電子制御装置整備)の取得を完了したことを発表した。
特定整備認証の取得により、これまでの分解整備に加え、先進安全自動車における電子制御装置整備の対象車両に対し、自動ブレーキやレーンキープ機能などの電子制御装置の整備を行うことが可能になる。また、特定整備認証店舗では、自店舗にて電子制御装置整備の対象車両の車検を実施することが可能。
現在、オートバックスグループの普通認証店舗でも特定整備認証(電子制御装置整備)の取得を順次進めている。将来的には、オートバックスグループ全店舗において特定整備認証(電子制御装置整備)の取得を目指している。
オートバックスグループでは、CASEに代表される100年に一度の大変革を迎えている自動車業界において、環境負荷の低減や交通事故のない安心安全なクルマ社会の創造を目指し、さまざまな取り組みを推進。その取り組みの一環として、電子制御装置整備の対象作業の一つである「自動ブレーキやレーンキープ機能に用いられる、前方をセンシングするためのカメラ等の取り外しや機能調整(エーミング作業)」についても、体制構築を進めている。
スーパーオートバックス・熊本東バイパスでは、体制構築の一例として2021年7月、オートバックスグループ初のキャリブレーション(校正)エリアを設置し、近隣のオートバックスをはじめ、地域のディーラーや整備工場に設備の共用や外注作業の請負を行うという新たな取り組みを進めている。
これは特定整備制度における特定整備認証(電子制御装置整備)店舗の電子制御装置点検整備作業場を他の業者と共用することを認めるという新たなルールを活用した取り組み。電子制御装置整備の対象作業に関わる設備の共用にともなう、利用料や外注作業の受け入れ拡大により、新たな収益機会の創出を図っている。
<エーミング作業>
先進安全技術に使用されるカメラやミリ波レーダー、超音波センサー、赤外線センサーといった検知デバイスが正しく作動するために、カメラやレーダーを校正(調整)する作業。
<電子制御装置整備>
分解整備の基準と同じく、自動車の安全な走行に直結する、高度な技術を要する整備のことを指す。主に以下の3つの作業が挙げられる。
1.自動運行装置の取り外しや、作動に影響を及ぼすおそれがある整備・改造
2.自動ブレーキやレーンキープ機能に用いられる、前方をセンシングするためのカメラ等の取り外しや機能調整(エーミング作業)
3.1、2に関するカメラやレーダー等が取り付けられている車体前部(バンパ、グリル)、窓ガラスの脱着