ネットワークセキュリティソリューションの提供を主業務とするアズジェントは、4月12日、コネクテッドカーの車両セキュリティを監視、分析するコネクティッドカー専用のSOCソリューション「Upstream(アップストリーム)」の提供を開始した。
これは、コネクテッドカーの様々なデータを分析、異常発生時には通知を行うSOC(Security Operation Center)ソリューション で、イスラエルの企業、アップストリーム・セキュリティが開発したもの。
同社は、アップストリーム・セキュリティとディストリビュータ契約を締結し、日本国内でのサービスを展開する。
このソリューションは、自動車メーカーやティア1(主要コンポーネント供給会社)の間で最近注目が集まっている、コネクティッドカー関連の問題などに対応するSOCだ。
コネクテッドカー用のSOCは、コミュニケーションサーバに対しての攻撃など、特有の環境に準拠したプロトコル対応が必須。
通常のSOCでは、対応できない状況があることが稀有されている。
また、最近注目を浴びているカーシェアリング用車両はじめ、レンタカー会社やトランスポテーション会社などでも車両のOBDⅡ(車両自己診断機能)ポート経由で外部通信をしたり、ウェブ経由でユーザ向けにスマホアプリを提供したりしている。
米国などでは、これら現状のコネクテッドカーに関連したセキュリティインシデントが既に発生しており、日本でもこれらに対する懸念が広がってきている。
こういった背景を踏まえ、同社は何百万台、何千万台と今後増えていくであろうコネクテッドカーに対応でき、自動車メーカーやティア1などのニーズに応えるサービスであると考えている。
「Upstream」の主な概要は次の通り。
①車両からサーバに送信される様々なデータを収集し、AIを用いた分析を実施する
②それらのデータを正規化する
③通常とは逸脱した状態の車両を発見すると、すぐさまセキュリティ監視センターであるSOCの管理者へ通知する
④SOCの管理者は複数の車両の中から異常が発生した車両を発見、対処することが可能となる
また、同ソリューションでは、プロトコルセキュリティ、トランザクション分析、コンテキストセキュリティ、ふるまい検知なども採用。
コネクティッドカーの車両状態を詳細に分析することが可能となっている。