記者会見の様子(左:当社社長 工藤 幸四郎、右:カナダ・トルドー首相)
旭化成は5月15日、先の4月25日に発表していたリチウムイオン電池(LIB)用湿式セパレータ「ハイポア™」のカナダに於ける製膜・塗工一貫工場の建設決定について、その立地がオンタリオ州ポートコルボーン市であることを同市で執り行われた記者会見上で発表(現地時間の5月14日)した。
ちなみにセパレータとは、LIBの正極・負極間に位置する多孔質膜であり、正極・負極間でリチウムイオンを透過させる機能を有するとともに、正極と負極の接触を遮断し、ショートを防止する部材を指している。当該拠点では同製品「ハイポア™」をホンダを筆頭とする自動車OEM等に向けて供給していく。
カナダセパレータ工場 完成予想図
会見には、カナダ・トルドー首相および旭化成の工藤幸四郎代表取締役社長らが出席。その席上で工藤社長は、当該プロジェクトに関わるステークホルダーへの謝意を表すと共に、地元と共に成長を続けていく自社の決意を以下に示した。
「北米では自動車の電動化が今後も進み、リチウムイオン電池の需要は一層高まっていくことが見込まれます。旭化成は、リチウムイオン電池が誕生した瞬間から今に今に至るまで、この産業の成長と共に歩んできました。
当社の湿式セパレータ事業が、豊かなクリーンエネルギーそして優秀な人材を擁するこの地に於いて、皆様と新たな一歩を踏み出すことを心から嬉しく思います。
カナダ政府、オンタリオ州、ナイアガラ地域、ポートコルボーン市をはじめ、このプロジェクトの成功に向けてこれまで支援して下さった皆様、また、今後も支援を頂く皆様に心より感謝申し上げます。
当社はセパレータ事業を通じて北米のクリーンエネルギー化の推進を支援し、グループミッションである世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献してまいります。」