アンリツは8月22日、ラジオコミュニケーションテストステーション MT8000Aの新たな制御ソフトウェアとして、5G端末のデータスループットを効率的に試験できるSmartStudio NR IP Performance MX800071Aを開発・販売を開始した。
このMX800071Aは、MT8000Aと組み合わせることで5G端末評価に必要なデータスループット試験を効率化する。
例えば、最寄りの基地局から利用者の建物まで、いわゆるラストワンマイルにおけるFWA(固定無線アクセス/屋内外に固定された機器と基地局、または機器同士を無線接続してブロードバンド回線を利用可能にする無線システム)などで5Gは広く利用されている。
このようなFWA向けの5G端末である、FWA向けカスタマ構内設備(CPE/通信サービス利用の通信機器のうち、施設等に設置される中継機器や終端機器や5G端末を指す)の開発に必要なデータスループット試験を簡易かつ効率的に実施できるテストソリューションを開発した。
同製品開発では、リモートワークやホームエンターテインメントなどの需要増加にともない、5Gの特長である高速大容量通信が様々なユースケースに展開されつつある。
なかでもFWAなどの5G無線利用は、最も成功したユースケースの一つであり、FWA向けのCPEや内蔵される無線通信モジュールの開発では、多様な通信条件でのデータスループット試験が求められる。
一方で、こうした多岐にわたる通信条件に於いて、試験環境や設定が複雑化しているため、開発者の工数増加が課題として浮上。そこで同課題を解決するために、MX800071Aは、複雑な設定を不要とし、短時間でテストできる試験環境を構築することを介して開発者のコストを大幅に削減することを可能にした。
製品概要・特長
- 疑似基地局機能によるさまざまなパターンの測定に対応
4G、5G SA/NSAの無線試験環境を構築でき、網羅的にデータスループット測定が実施可能。 - シンプルかつ直感的なインタフェース
複雑なプロトコル知識が不要で、多岐にわたるテストパラメータを簡単に設定可能。 - 信頼性の高い接続実績
複数の4G/5Gのモデムチップセットや無線通信モジュールとの接続検証を実施しており、これらのチップセットやモジュールを使った製品との優れた接続性を提供する。