昨今、自動車の電動化で搭載システムが複雑になる中、ブレーキに対しては、ブレーキ制動力の安定化や軽量化、低引き摺りに貢献する製品開発が求められており、今発表のディスクブレーキは既存のブレーキディスクとの摩耗を熱に置き換える構造を一部見直して刷新したもの。結果、軽量化だけなくブレーキパッド面の片減りを大きく抑えることが可能となり、制動時の安定感が向上するとしている。
また次世代ブレーキ技術に係る革新面では、先の東京モーターショーでも出展したが同社は、ひっそりと流体のなかに電気に反応する微細な成分を混ぜ込んだ「MR流体ブレーキ」の実用化に精力的に取り組んでいる。
以下は余談であるが当初、筆者は同社の新型ブレーキ発表の一報に、この流体ブレーキの実用化に関わる進展を連想したが、実際にはこちらについても順調に開発が進められている。
このMR流体ブレーキは、摩耗粉や音・振動を出さないといった環境への配慮と自動車の電動化・自動運転に対応した応答性・制御性の良さを特徴とする新しい構造の電動ブレーキ。磁場を加えると瞬時に液体から半固体になるMR流体(Magneto Rheological Fluid)を使用している。