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2020年12月17日【企業・経営】

曙ブレーキ、欧州事業改革と第三者割当A種種類株式発行

NEXT MOBILITY編集部

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曙ブレーキ・HP

 

 

曙ブレーキ工業は12月17日、同日開催の取締役会において、事業構造改革施策並びに第三者割当によるA種種類株式発行に関する資金使途及び支出予定時期の一部を変更することを決議し、併せて欧州連結子 会社の解散を決議したと発表した。

 

 

同社は、2019年9月18日付「『事業再生計画』の東京証券取引所への提出に関するお知らせ」にて公表されたとおり、事業再生ADR手続の中で債権者から同意された事業再生計画に沿って、事業再構築のための各施策に取り組んでおり、2019年9月18日付リリースの「3.本事業再生計画の概要(1)事業再構築のための施策(骨子)②事業構造改革」に記載のとおり、全ての拠点・事業部門において、できる限り早期の赤字脱却を 実現すべく、聖域なき構造改革を実行し、黒字化の実現を目指している。

 

 

事業再生計画に基づく事業構造改革の中で、Akebono Brake Slovakia s.r.o(スロバキア)については、「当社に損失が生じない形での提携又は売却の実施。これが実現できない場合は、新規受注及び新規設備投資・開発を停止し、既存製品の生産終了まで生産継続し、閉鎖」としているが、同社事業の黒字化が実現されたこと及び将来の新規受注可能性が高いことなどから、同社の経済性が本事業再生計画を上回ることが予想されるため、存続することとした。またAkebono Europe GmbH(ドイツ)についても、欧州顧客との窓口機能及び研究開発拠点として新規受注獲得に貢献でき、ABSKの存続にとって必須であるとの認識から、存続を決定。Akebono Europe S.A.S.(フランス)については、当初の計画通りの提携又は売却が実現できなかったため、既存製品の生産移管等が完了した後、閉鎖の上、解散することとした。

 

 

また、この事業再生計画の変更に伴い、2019年7月18日付「第三者割当による種類株式の発行、定款の一 部変更、並びに資本金及び資本準備金の額の減少に関するお知らせ」にて公表されていたジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第弐号投資事業有限責任組合に対する第三者割当の方法によるA種種類株式の発行によって調達した資金の資金使途及び支出予定時期を変更した。
なお、上記の事業再生計画の変更については、JISファンドからの同意が得られている。

 

 

4.今後の見通し

 今回の事業規模縮小に関する特別損失の金額につきましては、確定次第速やかにお知らせする。また、今後業績予想に重要な影響を与える事象が明らかになった場合には、速やかにお知らせをする。なお、通期連結業績予想のうち、親会社株主に帰属する当期純利益及び1株当たり当期純利益につきましては、引き続き未定としている。事業再生計画の実施状況を踏まえ、改めてお知らせをする。

 

 

◾️変更の内容

本事業再生計画の変更並びに調達した資金の使途及び支出予定時期の変更の内容は以下のとおりである。(変更箇所は下線。)

 

(1)本事業再生計画の変更

変更前

  変更後

② 事業構造改革

(ア)   各地域セグメントにおける施策 (欧州)

・Akebono Europe S.A.S.(フランス)及びAkebono Brake Slovakia s.r.o(スロバキア)について、 当社に損失が生じない形での提携又は売却の実施。これが実現できない場合は、新規受注及び新規設備投資・開発を停止し、既存製品の生産終了まで生産継続し、閉鎖

・Akebono Brake Slovakia s.r.o(スロバキア)及びAkebono Europe S.A.S.(フランス)の進捗に合 わせた、Akebono Europe GmbH(ドイツ)の閉鎖

  ② 事業構造改革

  (ア)   各地域セグメントにおける施策 (欧州)

  ・Akebono Europe S.A.S.(フランス)の既存製品の 生産移管等が完了した後の閉鎖

(注)上記以外に、2019年9月18日付リリースで公表した本事業再生計画の内容に変更はない。

 

 

 

(2)調達した資金の使途及び支出予定時期の変更

変更前

変更後

工場縮小及び閉鎖に伴う設備移管並びに撤去 費用:

16億円(2020年3月期~2021年3月期

 ・既に受注が確定しているOEM製品に関し、契約 上の製品供給責任を果たすために今後発生する見 込みの支出:約8億円 (2021年3月期~2022年3月期)

 ・工場閉鎖に伴う設備移管並びに撤去費用:

  約億円(2021年3月期~2022年3月期

・退職手当割増に係る費用:約8億円(2020年3月期

 ・退職手当割増に係る費用:

 約8億円(2021年3月期~2022年3月期

(注)上記以外に、2019年9月18日付リリースで公表した調達した資金の使途・支出予定時期の内容に変更はない。 

 

 

◾️欧州連結子会社の解散

 

(1)解散する子会社の概要(※2020年11月30日時点の為替レート 1EUR=38円にて計算)

(1) 名 称

Akebono Europe S.A.S.(フランス)

(2) 所 在 地

6 Avenue Pierre Salvi BP 90111, 95505 Gonesse Cedex, France

(3) 代 表 者

金澤 東彦 フランソワ

(4) 事 業 内 容

ディスクブレーキパッドの製造及び販売、並びに研究開発

(5) 資 本 金

23,500千EUR(2,923百万円

(6) 設 立 年 月

1985年9月

(7) 当社との関係

資 本 関 係

当社の100%子会社(直接保有100%)

人 的 関 係

当社より役員を派遣

取 引 関 係

当社と製品を相互供給、当社が研究開発を委託

(8) 最近3年間の経営成績及び財政状態 ※現地会計基準ベース

決算期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

純 資 産

△1,161千EUR

△144百万円

8,308千EUR

1,033百万円

6,272千EUR

780百万円

総 資 産

20,579千EUR

2,560百万円

16,268千EUR

2,023百万円

16,758千EUR

2,084百万円

売 上 高

37,298千EUR

4,639百万円

28,865千EUR

3,590百万円

26,055千EUR

3,241百万円

営 業 利 益

△3,798千EUR

△472百万円

△2,316千EUR

△288百万円

△2,505千EUR

△312百万円

当 期 純 利 益

△9,951千EUR

△1,238百万円

△2,031千EUR

△253百万円

△2,036千EUR

△253百万円

                 

 

 

(2)解散の日程

(1) 当社取締役会での解散決議日

2020年12月17日

(2) 連 結 子 会 社 解 散 日

2025年(予定)

(注)今後、現地の法令に従い、必要な手続きを進めている。

 

 

(3)解散する子会社の事業所の概要と閉鎖時期

Akebono Europe S.A.S.   Gonesse Office

(1) 所 在 地

6 Avenue Pierre Salvi BP90111, 95505 Gonesse Cedex, France

(2) 事 業 内 容

ブレーキ部品の販売、研究開発

(3) 従 業 員 数

15名(2020年9月末現在)

(4) 閉 鎖 時 期

2021年3月(予定)

 

Akebono Europe S.A.S. Arras Plant

(1) 所 在 地

Site Artoipôle, 244 Allée d’Espagne, 62118 Monchy-le-Preux, France

(2) 事 業 内 容

ディスクブレーキパッドの製造及び販売

(3) 従 業 員 数

96名(2020年9月末現在)

(4) 閉 鎖 時 期

2022年3月(予定)

 

 

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。