トヨタ紡織とアイシン、そしてアイシンの完全子会社であるシロキ工業の3社は、トヨタ紡織の自動車用シート事業のグローバルでの更なる競争力強化を目的に、シロキ工業のスズキ、ダイハツ工業、マツダ向け自動車用シート骨格機構部品の商権(※1)を、トヨタ紡織が取得することについて合意したと、3月1日に発表した。
また生産機能については、アイシングループのシート骨格機構部品の主な国内生産拠点である、シロキ工業の名古屋工場(愛知県豊田市西広瀬町)を、トヨタ紡織に移管する方向で検討していると云う。
内装システムサプライヤーとして“ホーム”(※2)となるべく、2015年からトヨタ自動車向けシート骨格機構部品の開発・生産機能のトヨタ紡織への移管を順次進めてきたトヨタ紡織は、この合意により、トヨタ以外の顧客への営業・開発・生産機能も順次移管し、更なる競争力強化を推進。新たな企業価値を創造する車室空間のソリューションカンパニーを目指すとしている。
一方、アイシンは、車体事業にリソーセスを集中投入し、パワースライドドア等を中心とするシステム商品開発へ、シロキ工業は、新商品をスピーディに提供する体制で市場拡大を目指す。
今回の商権移管について3社は、各国の競争法に基づき必要な手続が完了し、顧客の承諾を得た上で実施していくとしている。
※1)商権:売買契約上の地位。
※2)ホーム:「現地現物」で、自分たちで付加価値をつけることができ、競合と比較しても競争力で勝っている事業や地域。
[シロキ工業 名古屋工場の概要]
– 所在地:愛知県豊田市西広瀬町小麦生635-26
– 設立:1991年4月
– 面積:敷地61,434㎡、建物34,359㎡
– 生産品目:シートリクライナ・シートスライドなど
– 従業員:856名(2022年1月31日時点)
■シロキ工業:https://www.shiroki.co.jp/